自動運転MaaS、Mobileyeが「2028年に35億ドル」の収益目標

ADAS事業に加えてビジネスの柱に



出典:Mobileyeプレスリリース

米インテル傘下のイスラエル企業Mobileyeは、同社の自動運転MaaS事業について、2028年までに35億ドル(約4,600億円)の収益を創出する計画であることを明らかにした。

Mobileyeは2024年から北米の公道で完全自動運転シャトルの走行を開始することを2022年2月に発表しており、移動サービスに関する製品が同社の自動運転Maas事業の柱になるとみられている。


自動運転シャトルの走行は、自動車部品大手の独ベンテラーや自動運転ソリューション開発の米Beepとの戦略的協業によって実現させる計画だという。これより、「ファーストマイル」や「ラストワンマイル」が抱える交通渋滞や交通手段の接続性における課題などの解消に努めるとしている。

ADAS売上は2030年までに170億ドル超

Mobileyeは、すでにADAS(先進運転支援システム)市場で世界有数の企業となっている。カメラセンシングによる「Mobileye SuperVision」やSoC(システムオンチップ)「EyeQ」シリーズといった主力製品は、すでに世界中で採用されている。

これらADAS関連の売上高は、2030年までに170億ドル(約2兆2,500億ドル)を超すと見込んでおり、SuperVision搭載車は2026年に120万台に達するとの見通しを明らかにしている。

■Mobileyeを支える大きな収益源に

Mobileyeは2022年10月に米ナスダック市場に上場した。これは2022年においての米国最大の上場案件となった。2023年1月6日時点の時価総額(Market Cap)は、253億ドル(約3兆3,000億円)となっている。


Mobileyeの現在の売上高のメインを占めるADAS製品とともに、今後の市場拡大が見込める自動運転並びにMaaS分野での事業拡大も進めば、将来的にはこれらの部門が同社を支える大きな収益源となっていくことが考えられそうだ。

▼Mobileye公式サイト
https://www.mobileye.com/

【参考】関連記事としては「自動運転企業Mobileye、売上高38%増の619億円!Q3決算を発表」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)





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