住民唖然!Cruiseの自動運転タクシー、深夜の「道路封鎖」

車両が数時間にもわたって立ち往生



深夜の米サンフランシスコで起きた自動運転タクシーによるトラブルが、波紋を広げている。自動運転タクシーは米GM傘下のCruiseが展開しているもので、複数台の複数の自動運転タクシーが公道において複数の車線を遮断した。

Twitterでその様子が投稿されている。いまのところ原因は特定されていない。



■数時間にわたって立ち往生、過去にもトラブル

今回Twitterに投稿された写真をみると、Cruiseの自動運転タクシーがテールランプがついた状態で少なくとも10台前後集まり、道をふさいでしまっている。いずれもドライバーレスの車で、数時間にもわたり立ち往生していたようだ。


ちなみにこうした騒動は2022年5月と6月にそれぞれ1度起きていたようだ。Cruiseの広報担当者は「この問題は解決し、乗客には影響がなかった」としているが、交差点をふさいだ原因などの詳細については明らかなっていない。

なお、Cruiseの自動運転車は別なトラブルも起こしている。2022年4月初め、サンフランシスコ警察は横断歩道を渡ろうとしていた歩行者に道を譲らなかったとして、同社の自動運転車を取り締まったようだ。

またCruiseの車両が消防車の行く手を阻み、25秒間、消防車を足止めした出来事もあった。

【参考】関連記事としては「アメリカで物議!自動運転車が「25秒間」消防車を足止め」も参照。

■トラブル続きだと技術への信頼性が低くなる

Cruiseはサンフランシスコで自動運転タクシーサービスを展開している企業だ。2022年末までに自動運転のテストをサンフランシスコ全域に拡大し、その後、サービスエリアを段階的に拡大するものとみられている。

また、2030年に向けて「無人タクシー100万台」「年間500億ドル(約6兆5,000億円)の収益」という2つの大きな目標を掲げていることでも知られている。

そんなCruiseのライバルはGoogle傘下の自動運転開発企業Waymo。同社は世界で最も早く自動運転タクシーを商用化したのがWaymoで、ライバルというより、いまはWaymoの背中を追いかけている状況ではあるが、Cruiseもサンフランシスコでサービス開始にこぎつけ、追い上げムードだ。

だが、そんな中でCruiseの自動運転タクシーのトラブルが続いている。トラブル続きだとCruiseの自動運転技術に不安を感じる人も増えてくる。一つ一つのトラブルの原因を突き止め、原因となる要素を一つ一つ真摯に解決していくことが求められる。

▼Cruise公式サイト
https://www.getcruise.com/

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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