マイナス25℃の冷凍倉庫にも対応できる国内初のレーザー誘導方式無人フォークリフトの発売が、このほど開始された。「PLATTER Auto 冷凍倉庫仕様(1.5~3.0トン積)」だ。
三菱重工業と三菱重工グループの三菱ロジスネクストが、ニチレイグループにおいて「低温物流事業」を担うニチレイロジグループと共同で開発したAGF(Automated Guided Forklift:無人フォークリフト)だ。
冷凍倉庫の低温での作業環境は作業者にとって負担が大きく、人手不足も課題となっていた。今回の新機種は過酷な環境での作業者の負担や、人手不足による業務稼働の不安といった課題を解決するという。
■従来型はマイナス10℃までの対応だった
レーザー誘導方式のAGFとは、レーザースキャナで反射板をスキャンすることで車両の現在地を認識して走行するAGFのことだ。
これまでに3社はマイナス10℃まで対応できるレーザーAGFが開発しており、技術を向上され、さらにマイナス25℃までの環境に対応可能なレーザーAGFを今回発売開始した形だ。
具体的には、マイナス25℃でも仕様できる部品を導入するなどし、実証実験を重ねながら製品化に至ったという。
■総合力を結集して物流現場を無人化
人手不足の解消や安全確保の問題により、近年、自動車のみならず、工場や倉庫などにおける作業車の自動運転化の需要が急速に増加している。ちなみに三菱重工は1971年には世界初のAGFを開発し、物流業界に貢献してきたことで知られる。
三菱重工と三菱ロジスネクストは今後も三菱重工グループのグループの総合力を結集して物流現場での無人化を進め、人手不足をはじめとした社会問題の解決に挑み続ける方針のようだ。
【参考】関連記事としては「AI搭載の自動運転フォークリフト、トラックと連携!大和ハウス工業など5社が共同実証」も参照。