コネクテッドカー市場が拡大中だ。そして今後も引き続き拡大が見込まれる。コネクテッド機能を生かしたコンテンツ提供などが盛んに行われるようになるほか、自動運転化にもコネクテッド技術は必要不可欠だ。
こうした要因により、多くの市場調査レポートがコネクテッド市場は2桁%の成長を続けると見込んでいる。
市場情報提供事業などを手掛けるグローバルインフォメーションが2022年1月に発表した市場調査レポートによると、世界のコネクテッドカーの市場規模は2021年から2026年にかけてCAGR(年平均成長率)19.0%で成長し、金額ベースでは2026年には563億ドル(約6兆5,000億円)に達すると予測している。
Report Oceanが2021年3月に発表した世界のコネクテッドカー市場に関するレポートによると、同市場は2030年までに3,734億ドル(約43兆円)まで達するという。2020年から2030年にかけてのCAGRは、販売収益ベースでは18.8%、販売台数では11.2%が見込まれるとのことだ。
■2035年には86.4%がコネクテッドカーに
コネクテッドカーに関しては、日本の民間調査会社である富士経済も市場調査を発表している。2021年12月に発表した市場調査によると、2035年のコネクテッドカーの世界新車販売台数は、2020年と比べ2.9倍の9,480万台に上るという。
2021年は新型コロナウイルスの流行やサプライチェーンの問題が発生したものの、今後も各自動車メーカーやティア1がコネクテッド分野などへ積極的に投資することにより、市場拡大が予測されるという。
ちなみに2021年の新車販売台数のうち47%はコネクテッドカーになり、2035年には86.4%まで比率が上がると予想している。
■市場の盛り上がりはまだまだ続く
コネクテッドカー市場を細分化すると、「V2X車載器」や「音声認識インターフェース」、「自動駐車システム」などさまざまな機能・機器に分類でき、すでに各分野で多くの企業が開発競争を繰り広げている。
そして市場の2桁%成長が見込まれる有望市場だけに、さらに多くの企業が参入してくるはずだ。市場の盛り上がりはまだまだ続きそうだ。
【参考】関連記事としては「コネクテッドカーとは?車種や仕組みは?トヨタや日産など技術も解説」も参照。