自動運転開発も手掛けるベンチャーAZAPA、純損失1.9億円計上 第12期決算

利益余剰金は3.3億円のマイナス



出典:官報

自動運転やADAS(先進運転支援システム)における制御技術の開発も手掛けるAZAPA株式会社(本社:愛知県名古屋市/代表取締役社長:近藤康弘)の第12期決算(2020年6月30日時点)が、2020年11月9日までに官報に掲載された。

前期は69万7,000円の純利益を計上していたが、第12期は1億9,885万6,000円の純損失を出している。当期までの利益や損失の累計である利益剰余金は3億3,788万円のマイナス。当期純利益と利益剰余金を含む各数字は以下の通りとなっている。


▼資産の部(単位:千円)
流動資産 604,685
固定資産 789,877
有形固定資産 414,582
無形固定資産 167,686
投資その他の資産 207,608
資産合計 1,394,562

▼負債及び純資産の部(単位:千円)
流動負債 281,402
固定負債 596,040
(うち役員退職慰労引当金 16,737)
株主資本 517,119
資本金 440,000
資本剰余金 415,000
資本準備金 415,000
利益剰余金 △337,880
その他利益剰余金 △337,880
(うち当期純損失 198,856)
負債・純資産合計 1,394,562

■小型モビリティ開発など幅広い事業展開

AZAPAは「人とクルマの調和」の実現に向け、自動運転やADAS(先進運転支援システム)の制御開発などを手掛けるベンチャー企業だ。2008年7月に設立され、オートモーティブ事業のほか、コミュニケーション・テクノロジー事業、インフォテック事業、エネルギー事業などの展開を行っている。

2017年7月には、モビリティサービスをはじめとした都市インフラシステムにおける制御技術の適用など3領域の強化を目的として三井物産と業務提携した。2018年4月には、運転支援分野の開発などの関係を強化するため、パナソニックと資本業務提携している。


ちなみに2020年9月には、中国・北京で開催されたモーターショーである「Auto China 2020」にて、同社が企画・開発した小型モビリティのコンセプトカー「AZAPA-FDS Concept」を初公開した。このAZAPA-FDS Conceptは、一般の2人乗り小型モビリティとしては世界初の燃料電池車と銘打っており2021年中に一般市場への投入を目指している。

オートモーティブ部門での技術革新に積極的なAZAPAに、引き続き注目していきたい。


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