自動運転ベンチャーの株式会社ZMP(本社:東京都文京区/代表取締役社長:谷口恒)は2020年4月27日までに、大手建設会社の鹿島建設とともに、トンネル内工事で使用しているバッテリー機関車「サーボロコ」の無人自動運転化に取り組んでいることを発表した。
サーボロコは「高精度3Dマップ」を使わずに自動運転が可能なことが大きな特徴の一つだ。自動運転技術では一般的に高精度3Dマップを使用するが、トンネル工事ではルートが徐々に延伸するため高精度3Dマップを使用できない。ZMPはこの課題をステレオカメラ技術などを導入することで解決したという。
サーボロコにはZMPが開発する自動運転用ステレオカメラ「RoboVision」のほか、自動運転ソフトウェア「IZAC」や「自動運転の目」とも呼ばれる3D LiDARも搭載されており、障害物検出を検出しながら工事現場でも安全な走行が可能だという。
今回の取り組みは、無人搬送システムなどを開発する新トモエ電機工業と鹿島建設グループのカジマメカトロエンジニアリングも協力して行われている。
■省人化につながる技術は、建設業界としても歓迎
サーボロコはまず鹿島建設が主導する東京外環プロジェクトのトンネル工事(全長9155メートル)で活躍し、報道発表では「今後、他のトンネル工事施工現場での導入を実施していくことも目指しております」と説明されている。
トンネル工事における事故はリスクと隣合わせだ。そのためこうした省人化につながる技術の進化は、建設・建築業界としても期待が大きいだろう。
【参考】関連記事としては「矢継ぎ早!ZMP、新型コロナ対策で「自動運転の台車」提案」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) April 23, 2020