MaaSの導入により、2027年までに1人当たりの年間通勤時間は2.7日分節約できる——。こんな予測が、株式会社グローバルインフォメーションが2020年4月22日に販売開始した市場調査レポート(Juniper Research発行)で展開されている。
MaaSサービスが導入されると、電車・バス・タクシーなどのさまざま交通機関を連続したサービスとして使うことが可能となる。具体的には、複数の交通機関の予約・検索・決済を一つのアプリ上で行うことができ、最適な乗り継ぎ手段などが提示されることで無駄な待ち時間が短縮される。
MaaSにはこうした特長があるため、通勤時間の節約につながるわけだ。
■Whimやトヨタ、既にさまざまなMaaSプロバイダー
すでにMaaSプラットフォームのプロバイダーは日本を含む世界で存在している。元祖MaaSとも言えるサービスはフィンランド発祥の「Whim」だ。既にフィンランドのほかの国でもサービスを展開しており、日本でも2020年内にサービスの一部導入がスタートする見込みだとされている。
日本のトヨタ自動車も独自のMaaSサービス「my route」を展開しており、2020年1月にはサービスを全国に拡大することを発表している。富山県や瀬戸内エリアなどでは「観光型MaaS」の実証実験も始まっている。
MaaSについては、今まで一般市民にとってのメリットが定量的には伝えられてこなかったが、今回のレポートで提示された「年間通勤時間を2.7日節約」という具体的な数字は、時間を有益に使えるという利用者側のメリットを分かりやすく伝えてくれる。
ちなみにこのレポートについては「https://www.value-press.com/pressrelease/241091」で案内されている。
【参考】関連記事としては「MaaS(マース)の基礎知識と完成像を徹底解説&まとめ」も参照。