【全4回特集・目次】自動運転の進化、鍵は実証実験!〜その最前線に迫る〜

国・自治体、そして民間企業が各地で盛んに実施



2020年、いよいよ自動運転レベル3(条件付き運転自動化)での走行が日本国内で解禁される。クローズドな空間や仮想空間では、完全にシステム側が運転の主体となるレベル4レベル5の開発も既に各社が力を入れて取り組んでおり、自動運転時代の到来は既に決して遠い未来の話ではないことを如実に感じさせる。

こうした状況にある中、実用化の鍵となる実証実験は以前にも増して頻繁に行われるようなっている。特集「自動運転の進化、鍵は実証実験!」では、実証実験の運営に携わる企業へのインタビューや最新ニュースをお届けし、「自動運転×実証実験」の最前線に迫る。

■【インタビュー】自動運転の実証実験をトータルサポート!「縁の下の力持ち」のエイジェックマーケティングリサーチ社
エイジェックマーケティングリサーチ社の大場社長=撮影:自動運転ラボ

自動運転分野では世界中の企業が開発競争にしのぎを削り、実用化を目指して多くの実証実験が行われている。国内では自動運転レベル3(部分運転自動化)を解禁する道路交通法の改正案が国会で成立し、政府が主導する実証実験も盛んだ。このような自動運転領域においての実証実験需要の高まりを受け、被験者募集や実験受託などの支援サービスを行っている企業がある。エイジェックマーケティングリサーチ株式会社(本社:東京都港区/執行役員社長:大場和幸)=AMR=だ。自動運転ラボは同社を訪れ、大場和幸社長にサービスの概要や実証実験の今後の動向などを聞いた。

■【解説】自動運転の実証実験に欠かせない最重要12項目とは!?

自動運転に関わる実証実験が全国各地で行われている。テーマは多種多様で、同じテーマであっても実証場所が異なれば状況が一変するため、二つとして同じ実証は存在せず、一つひとつの実証が厳密に実施されなければならない。この実証において、より確実に成果を出すため現場ではどのような検証や準備作業が行われているのか。実施する上で取り組みが欠かせない主な12項目を挙げてみた。

■空港から都心へ!自動運転タクシーも使うMaaS実証、気になる内容は?
出典:JTBプレスリリース

東京空港交通など7社は2019年11月、MaaS(Mobility as a Service)を活用して空港リムジンバスと自動運転タクシーを連携させた都市交通インフラの実証実験を行う。空港リムジンバスと自動運転タクシーが連携したサービスは世界初の試みで、大きな注目を集めそうだ。

■自動運転のアクセプタンス(受容性)向上の鍵は「モニター参加」にあり

「パブリック・アクセプタンス」という言葉をご存じだろうか。住民の理解や合意を得ることを指す言葉で、直訳すると「社会受容性」となる。空港やごみ処理場といった社会的影響が多い施設を建設する際などに、周辺住民らの理解を事前に得るために用いられることが多い。この社会受容性が現在、最も強く求められている分野の一つが自動運転だ。交通環境を一変させるほどの可能性を持つ自動運転は、一定の地域のみならず、すべての地域に波及するものであるため、大げさに言えば全国民の理解を得る必要がある。

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