
大手調査会社である米QYResearchはこのほど、「E2E自動運転」の粗利率(あらりりつ)が最大で87%になるとの予測を発表した。企業の研究開発進捗と商業化レベルに応じて変わり、2026〜2032年は3.26〜87.13%の幅に収束するという。
同社は、現在は初期段階にあるE2E(エンドツーエンド)自動運転だが、今後5年間で急成長すると指摘している。孫正義氏率いるソフトバンク・ビジョン・ファンドも、AIや自動運転の実用化・普及を見据えた巨額投資を行っており、こうした「ドル箱ビジネス」になる可能性を当然視野に入れている。
なお「E2E」とは「端から端まで」を意味し、自動運転においては人間がルールを定義せず、AI(人工知能)がセンサー情報を分析するところから判断を下すところまで、一気通貫で行う方式のことを指す。
▼End-to-end Autonomous Driving Research: with gross profit margins ranging from 3.26% to 87.13%
https://www.openpr.com/news/4504834/end-to-end-autonomous-driving-research-with-gross-profit
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■粗利率に幅がある理由
今回発表されたレポートによると、粗利益率に大きな幅が出る要因の一つが、各企業が抱える技術的成熟度や商用化の程度の差だ。企業は今後、いかに効率的なビジネスモデルを構築できるかが問われるという。
高利益率を達成する企業は、すでに効率的なデータループを構築し、ソフトウェアライセンスやサブスクリプションを通じた高付加価値なサービスを展開している。一方、依然として膨大な研究開発費を投じている段階にある企業については、低い利益率にとどまっている。
なおE2E自動運転市場規模は、2025年に37億4,800万ドル(約5,800億円)と推定されているが、2026年から2032年にかけて年平均成長率(CAGR)35.5%で成長し、2032年には442億8,800万ドル(約6兆9,300億円)にも達すると予測されている。
■目的別・地域別の市場規模予測
E2E自動運転は主に乗用車分野で普及するが、商用車分野でも稼働率の高さやマイル当たりコストの経済性を背景に、徐々にシェアを拡大すると見込まれている。2035年の予測は下記となっている。
- 乗用車向けE2E売上高:563億6,282万ドル(75.39%)
- 商用車向けE2E売上高:183億9,885万ドル(24.61%)
また地域別では、アジア太平洋地域が最大の市場となり、今後もシェアを拡大していくと予想されている。2035年の地域別市場規模予測は下記となっている。
- アジア太平洋:381億6,550万ドル(51.05%)
- 北米:222億7,157万ドル(29.79%)
- 欧州:122億5,366万ドル(16.39%)
- 中南米および中東・アフリカ合計:約2.77%
■【まとめ】今後の急速な発展に注目
E2Eの自動運転は簡単に言えば、ほぼゼロから運転をAIに任せる、という仕組みだ。「いつでも」「どこでも」を両立する完全自動運転を実現するためには、E2Eモデルが必須である。
市場拡大の余地は非常に大きく、そして粗利率も高いE2E自動運転。今後の急速な発展に注目していきたい。
【参考】関連記事としては「自動運転開発における「ルールベース」「E2Eモデル」を解説!開発事業者の動向やトレンドも」も参照。













