ITエンジニアの需要が伸び続けている。株式会社リクルートキャリアが提供する転職支援サービス「リクルートエージェント」が発表した2018年4〜6月期の「転職時の賃金変動状況」によると、転職したIT系エンジニアのうち前職と比べ賃金が1割以上増加した転職決定者数の割合は32.3%に上るという。
前年同期比5.6ポイントの上昇で、この傾向は2014年以降続いている。要因の一つには、自動運転技術の開発を進める自動車関連産業の盛り上がりが挙げられそうだ。
自動車業界ではAI(人工知能)領域での開発プロジェクトをはじめ、コネクテッド化など多方面で研究開発が進められており、従来の自社エンジニアで完結する領域を飛び越えた事業展開が求められている。このため、各社がエンジニアの争奪戦を繰り広げており、自社にない技術を持った異業種からの転職も歓迎ムードで手厚く迎えられる場合が多い。
トヨタ自動車は2018年、AIや自動運転などの技術研究を行う国内拠点としてTRI-AD社を設立し、1000人規模の開発体制を整えるためエンジニアの募集に力を注いでいる。また、自動運転開発ベンチャーの株式会社ZMPも、年収1000万円超の求人を出すなど人材の確保に真剣だ。
自動運転の開発競争は今後さらに熱を帯びていくものとみられ、転職市場におけるエンジニアの価値はまだまだ右肩上がりが続きそうだ。
【参考】詳しい内容はリクルートキャリアの「プレスリリース」も参照。自動運転業界での転職・採用に関しては「自動運転業界の技術者・エンジニア採用ページ12社分を総まとめ|自動運転ラボ 」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) May 29, 2018