自動運転ベンチャーの米Argo AIは2022年4月17日までに、米サウスカロライナ州グリーンビル郊外のTechnology and Aviation Centerに、新たな試験施設を設置することを発表した。投資額は260万ドル(約3億3,000万円)規模となる見通しだ。
新たに設置する試験施設は、自動運転技術の開発・試験のためのクローズドなコース・トラックだという。2022年後半から稼働する予定で、複数の都市や高速道路での自動運転を想定した試験などのために活用されるようだ。
■Argo AIにとって3つ目の自動運転関連施設
自動運転関連の開発・試験のための施設は、Argo AIにとっては3つ目となる。1つ目の施設は、2019年に米ペンシルベニア州西部のカーネギーメロン大学に設立された自動運転技術の研究所だ。
2つ目の施設は、2020年に独ミュンヘンに設立されたエンジニアリングセンターだ。ちなみに2020年にフォルクスワーゲン(VW)から投資を受けたArgo AIは、VWの自動運転子会社「Autonomous Intelligent Driving」(AID)を吸収し、AIDのミュンヘンオフィスがArgo AIのヨーロッパ本社となっている。
【参考】関連記事としては「Argo AI、自動運転の年表!米有力スタートアップ、VWとFordが出資」も参照。
Argo AI、自動運転の年表!米有力スタートアップ、VWとFordが出資 https://t.co/bAQDxudANS @jidountenlab #ArgoAI #自動運転 #スタートアップ
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) July 24, 2021
■Argo AI、今後上場も?
Argo AIの企業概要を簡単に振り返りつつ、記事を締めくくろう。
Argo AIは、現CEO(最高経営責任者)のブライアン・サレスキー氏と現社長のピーター・ランダー氏によって、2016年に設立された。2人とも自動運転技術を開発するエンジニアとしての顔を持っている。
2017年に米自動車大手のフォードがArgo AIに5年間で10億ドルを投資することを発表した。フォードはArgo AIの株式の過半数を取得したが、Argo AIを子会社化せず、Argo AIが独立して活動できる形が維持された。その後、VWも計26億ドルを出資することを発表した。
【参考】関連記事としては「VWとフォード、自動運転などの領域で提携拡大 Argo AIへの出資を対等に」も参照。https://jidounten-lab.com/w_vw-ford-argoai
そして直近のArgo AIに関する報道で気になるのは、IPOの可能性だ。2021年7月、米メディアが「2021年内に上場する計画を立てている」と報じた。すでに2022年になり、現段階ではまだ上場していないが、今後はどうなるのか気になるところだ。
▼Argo AI公式サイト
https://www.argo.ai/
【参考】関連記事としては「自動運転開発の米Argo AI、2021年内に上場へ 「評価額は最大70億ドルに」」も参照。