自動運転開発の米Argo AI、2021年内に上場へ 「評価額は最大70億ドルに」

FordとVWが出資、ハードとソフトの両方を開発



出典:Argo AI公式サイト

自動車メーカーの米Fordと独VWから出資を受けている自動運転ベンチャーのArgo AIが、2021年内にもアメリカ市場で上場する計画を立てていることが明らかになった。米メディアが2021年7月12日までに報じた。

■従来型の上場とSPAC上場の両方を検討

アメリカ市場での上場については、最近ブームとなっているSPAC(特別買収目的会社)を用いた手法と伝統的なIPO(新規株式公開)の手法の両方について、現在検討を進めているという。







報道によると、上場時の評価額は最大で70億ドル(約7,700億円)となる可能性があるようだ。

ちなみにArgo AIは同業他社のCruiseと比較されることが多いが、CruiseがGMに買収されてGM傘下に入っているのに比べ、Argo AIはFordとVWから出資を受けているものの、いずれの傘下にも入っていない。

■Googleの自動運転部門で働いていたSaleskyらが創業

Argo AIは2016年に創業した企業で、創業者はロボット工学を専門とするエンジニアのBryan Salesky氏(現CEO)とPeter Rander氏(現社長)などだ。

Salesky氏とRander氏の2人は、いずれも米カーネギーメロン大学のロボティクス技術センター(NREC)の研究者だった経歴を持っているほか、Salesky氏はGoogleの自動運転開発部門で自動運転センサーの開発に従事した経験もある。

そんな2人によって設立されたArgo AIは、自動運転レベル4(高度運転自動化)を想定した「Argo Self-Driving System(SDS)」を開発しており、すでに公道での走行実証をアメリカ国内で実施している。ちなみに2021年内に欧州でも実証実験を始める見込みだ。

ちなみにFordから出資を受けることが発表されたのは2017年で、5年間で総額10億ドル(約1,100億円)の出資を受けるという内容だった。そして2019年には、独VWからも26億ドル(約2,800億円)の出資を受けることが発表されている。

■独自開発の「Argo LiDAR」も発表、ハード開発も手掛ける

2021年に入って独自開発の「Argo LiDAR」も発表したArgo AI。自動運転を実現するためのハードウェアとソフトウェアの両方の開発を並行して進めており、ともにFordとVWに提供していくものとみられる。FordとVWともに、ベンチャー企業の製品の売り先としては不足なしだ。

今後、具体的な上場の日程についても明らかになっていくものとみられる。引き続き、注目していきたい。

▼Argo AI公式サイト
https://www.argo.ai/

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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