米宅配大手FedEx(フェデックス)の子会社であるフェデックス・エクスプレスは2021年7月11日までに、自動運転配送ロボット「Roxo(ロキソ)」を日本でお披露目した。Roxoは電動立ち乗り二輪車「セグウェイ」を開発した米DEKAと共同開発されたロボットだ。
■6輪ロボット、個人宅やオフィスへ荷物をお届け
Roxoは個人宅やオフィスへ荷物を届けるために設計されており、自立型の6輪配達ロボットとなっている。ちなみにベースとなっているのがDEKAの「iBOT」で、4輪に2つの補助輪をつける形で6輪となっている。道路も歩道も走行でき、最高で時速20キロ程度で走行することも可能なようだ。
レーダーやカメラ、LiDARを搭載し、機械学習のアルゴリズムと組み合わせることで、障害物の検知と回避を行いつつ、安全に歩道や路肩を走行できるという。ちなみに、舗装されていない道でも、段差があっても、信号があっても、走行に問題はないという。
ロボットのサイズは、高さ約157センチ、奥行き約99センチ、幅73センチで、本体重量は約200キロだ。荷物は45キロまで積める。センシング視野は360度で、文字やライトなどで周囲の人と「コミュニケーション」する能力もあるようだ。
ちなみにこのRoxoはFedExのラストワンマイル配送に活用されるとみられるが、公式サイトによれば、約5〜8キロのやや長めの走行も可能なように設計されているという。
■Nuroとも提携、無人配達で世界をリードできるか
FedExは2021年6月に、無人配送車の開発を手掛ける米Nuroと長期的パートナーシップを結んだことでも知られる。Nuroの次世代自動配送車をFedExの輸送業務でテストすることを目的としたもので、さまざまな企業と無人配送に取り組んでいることが分かる。
eコマースの浸透、コロナ禍による非接触需要の高まり、深刻なドライバー不足・・・。こういった複数の要因によって、無人配達に対する期待感は高まりつつある。そんな中、物流の世界大手であるFedExが無人配達で世界をリードする存在になれるのか、注目だ。
【参考】関連記事としては「自動運転宅配、NuroとFedExが提携!小包配送の試験開始 無人配送車「R2」使用」も参照。