LiDAR企業Quanergy、評価額1,550億円でSPAC上場へ!自動運転の目を開発

独ダイムラーや韓国サムスンが出資する新興企業



出典:Quanergy Systems公式サイト

米カリフォルニア州を拠点とするLiDAR開発企業Quanergy Systems(クアナジー・システムズ)は2021年6月30日までに、特別買収目的会社(SPAC)であるCITIC Capital Acquisition Corp.との合併に合意したことを発表した。報道によると、合併の際のQuanergy Systemsの評価額は14億ドル(約1550億円)になるという。

CITIC Capital Acquisition Corp.(ティッカーシンボル:CCAC)はニューヨーク証券取引所に上場しており、Quanergy Systemsは同社と合併することでニューヨーク証券取引所にSPAC上場を果たすこととなる。合併・上場は2021年下半期となる見込みだ。


Quanergy Systemsは2016年の段階で、当時としては非常に安価な250ドル(約2万8,000円)のLiDARを開発したと発表し、この時点ですでに上場の噂が囁かれていた。しかしその後、技術的なトラブルに直面し、上場話はいったん聞こえてこなくなった。

Quanergy Systemsはその後に事業を拡大し、世界中で顧客を増やしてきた。また、独ダイムラーや韓国のサムスンなどがすでにQuanergy Systemsに投資していることで知られる。

■LiDAR製造企業にSPAC上場ラッシュ

自動運転で目の役割を果たすLiDAR。そんなLiDARを製造する企業のSPAC上場ラッシュが始まっている。

2020年12月には、米Luminar Technologies(ティッカーシンボル:LAZR)がナスダック市場にSPAC上場した。Luminarはインテル傘下のMobileyeや、スウェーデンの自動車メーカーVolvoと業務提携していることで知られる。


そのほか、米Ouster(ティッカーシンボル:OUST)と米Aeva(ティッカーシンボル:AEVA)がニューヨーク証券取引所に、イスラエル企業のInnoviz Technologies(ティッカーシンボル:INVZ)がナスダック市場にすでに上場を果たしている。

そのほか、米AEyeもCF Finance Acquisition Corp. Ⅲと合併してSPAC上場する見通しとなっている。

【参考】関連記事として「自動運転関連企業、上場済み企業と上場予定企業まとめ」を参照。

■Quanergy Systemsに対するマーケットの反応に注目

ここ最近、LiDAR開発企業の株価はやや低調だが、自動運転車が普及する将来を考え、長期的に見れば間違いなく株価が上昇すると期待している個人投資家も多い。こうした状況の中でQuanergy SystemsがSPAC上場を果たす。マーケットの反応に注目だ。

※編注:この記事は特定の株式銘柄への投資を推奨するものではありません。


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