電気自動車(EV)大手の米テスラ2020年1月20日までに、中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」で投稿を行い、自社で扱うマップデータを中国の「テンセント」から「百度(Baidu)」に変更したことを明らかにした。
現在のテスラ車両にとっても同社が将来展開する自動運転車にとっても、マップデータは重要な役割を占める。テンセントは2014年にテスラとパートナーシップを結び、2017年にはテスラの株主となっているだけに、テスラとテンセントとの間で一体何があったのか気になるところだ。
報道などによると百度は今後テスラに対して、リアルタイムな交通情報や関連施設・地点情報などを含む高精度なマップデータを提供する。
■テンセントと百度、テスラはなぜ百度に鞍替えした?
テンセントと百度はどちらも中国のIT大手企業だ。両社とも自動運転技術の開発に取り組んでいるが、その規模やネットワークを考えると百度に軍配が上がる。
百度は自動運転の開発連合として「アポロ計画」を立ち上げ、日本のトヨタも参加する世界的な独自の開発ネットワークを作りあげている。自社単独でも自動運転タクシーの開発に力を入れており、政府レベルや自治体レベルでも百度の自動運転タクシー実証に対する支援は手厚い。
こうした将来性を見越し、テスラは百度と手を組んだのかもしれない。この数日はイーロン・マスク氏のTwitterに注目だ。テンセントから百度にチェンジした理由について語ってくれるかもしれない。
【参考】関連記事としては「中国×自動運転、最新動向まとめ ユニコーンも表舞台へ」も参照。