中国ライドシェア大手DiDi、深夜営業を一部中止 警察当局が指導強化、深夜帰宅者の足に影響

タクシーが便乗値上げ



中国ライドシェア大手の中国ライドシェア最大手・滴滴出行(本社:北京市/社長:ジーン・リウ)=DiDi Chuxing=に対する警察当局の指導が強化されている。同社はこれを受け、2018年9月19日までに深夜営業を一部制限した。


滴滴出行の提供するライドシェアサービスにおいては、乗客が運転手によって殺害される事件が2018年の5月と8月に合わせて2度起きている。また他人のIDを使った違法営業やセクハラなども問題視されており、当局が北京や天津、南京などで滴滴出行への指導を強化した形だ。

しかし滴滴出行が夜間営業を停止したことにより、深夜に帰宅する人たちに影響が出ている。これに便乗し、一般のタクシー業者が運賃を大幅に釣り上げるなどの事態も起きているほか、これを狙った白タクも横行。既に滴滴出行のライドシェアサービスが広く市民に浸透していたことを感じさせる。

滴滴出行は業務改善に向けて車内での録音や緊急通報機能の実装などを進めているが、当局による指導が続けば、中国国内で事業環境が安定を取り戻すまでまだ時間が掛かる可能性もある。

【参考】DiDiの相次ぐ不祥事における顛末とジーン・リウ社長の謝罪については、「中国ライドシェア大手・滴滴出行(DiDi)、強姦殺人事件で相乗りサービス無期限停止 ジーン・リウ社長が謝罪|自動運転ラボ」を参照。



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