ソフトバンクグループ株式会社(本社:東京都港区/代表取締役会長兼社長:孫正義)は2018年6月20日午前10時から、第38回定時株主総会を東京都内の東京国際フォーラムで開催した。
孫社長はソフトバンクが米ウーバー・テクノロジーズや中国の滴滴出行(Didi Chuxing:ディディチューシン)、シンガポールのグラブ、インドのオラなどに出資し、世界のライドシェア大手企業の筆頭株主に軒並みなっていることについて触れ、「取扱金額は7兆円規模になり、米アマゾンと同程度になる」と語った。
また米自動車メーカー大手GMの子会社で自動運転開発ベンチャーの米クルーズ・オートメーションに、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)が出資したことについても説明し、「ライドシェアの会社は自動運転の世界に進化する」と展望を語った。またAI(人工知能)技術が将来に与える可能性の大きさについても触れた。
【参考】ソフトバンク・ビジョン・ファンドは自動運転開発を手掛ける米GM系クルーズに22億5000万円を出資する計画を立てていた。GMはクルーズを上場させること視野に入れており、グルーズ上場によりソフトバンクに巨額の投資収益がもたらされるのでは、という推測も出てきている。詳しくは「自動運転部門でソフトバンク巨額利益か 出資先GMクルーズ上場も|自動運転ラボ 」を参照。
自動運転部門でソフトバンク巨額利益か 出資先GMクルーズ上場も https://t.co/lPpc2jd2Yh @jidountenlabさんから
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) June 19, 2018
孫社長はまた、これまでは通信関連事業に「頭の97%」を使っていたが、今後は「そちらを(ベンチャー企業への)投資に回す」と強調。株式取得によるベンチャー企業の子会社化戦略については、51%以上を取得するのではなく20~30%を取得するという今後の方針を語り、「(その方が)誘いやすい」と語った。孫社長はウーバーやDidiからも51%以上の株式取得提案について断られたというエピソードも紹介した。
株主総会では①剰余金の処分の件②取締役12名選任の件③取締役の報酬等改定の件④ストックオプションとしての新株予約権の発行の件——の4点を採択。2017年度の事業報告や連結計算書類の監査結果についても報告した。
【参考】ソフトバンクの2018年3月期連結決算に関しては「【速報】ライドシェア乗車数、1日3500万回 ソフトバンク傘下Uberなど4社|自動運転ラボ 」も参照。