新たな自動運転開発支援サービスを発表!ZMPとデジタルハーツHDの合弁会社ZEG

ベンチャーやスタートアップを支援



撮影:自動運転ラボ

自動運転ベンチャーの株式会社ZMP(本社:東京都文京区/代表取締役社長:谷口恒)は2019年7月23日から26日の4日間、東京・飯田橋で「ZMP World2019」を開催した。「R&D(研究開発)から量産化へ」をテーマに掲げ、さまざまな新製品や新サービスが紹介される中、同社の主力サービスの一つである自動運転開発支援事業の新たなサービスとして、自動運転開発テストサービス「ロボットテストプロフェッショナル」が発表された。

ロボットテストプロフェッショナルは、ZMPと株式会社デジタルハーツホールディングス(HD)の合弁会社である株式会社ZEGの新たなテストサービスとして提供されるもの。これまで3社で提供してきた走行テスト・データ収集サービス「Robo Test」をさらに拡充させた形だ。


■電子決済やアプリとの連携テスト、セキュリティ開発支援などにも対応
ロボットテストプロフェッショナルについて発表するZEG代表取締役の龍健太郎氏(ZMPロボソリューション事業部長)=撮影:自動運転ラボ

ロボットテストプロフェッショナルでは、Robo Testのサービス内容である走行テスト支援に加えて、自動運転開発の初期フェーズからの開発支援やソフトウェア領域のテストにも対応するという。

自動運転開発では公道やテストコースを走行するフィールドテストだけでなく、安全な運行を管理するマネジメント機能や電子決済などの外部連携サービス、利用者が使用するアプリとの連携など様々なテストや検証が必要となる。

システムの乗っ取りや支払い情報などの流出など、セキュリティ機能の脆弱性診断なども必要だ。ロボットテストプロフェッショナルは、こうした様々な検証を第三者目線でテストすることができるサービスのようだ。

投資や国からの補助金を受けた自動運転ベンチャーは年々増えつつあるが、研究開発の技術力はあるものの、こうしたテスト環境やノウハウを自社で持っている企業は少ない。新しいサービスはこうしたベンチャーやスタートアップを支援するのが目的だという。


ZMPの谷口社長は「自動運転の実証実験需要は年々増加傾向にあり、ZEGとしては全国の高速道路で100万キロの走行実験の実績を積み重ねてきた」とした上で、「今後は自動運転車だけではなく、ドローンを活用した測量や自動宅配ロボットの実証実験など事業を拡大して参ります」とも話した。

■グローバルで活躍するスタートアップを支援する取り組みも
(左から)デジタルハーツHDの玉塚社長とZMPの谷口社長、ZEGの龍代表取締役、住友商事の渡辺氏=撮影:自動運転ラボ

スタートアップを支援する取り組みとしては、住友商事株式会社が設立したアクセラレータープログラム「HAX Tokyo」との連携も発表された。HAX Tokyoでは日本の自動運転やIoT分野に取り組むスタートアップを対象に3カ月間の支援プログラムを組み、東京、中国の深圳(シンセン)、米サンフランシスコの3段階でグローバルレベルへの成長を目指すという。

HAX Tokyoで支援する自動運転やロボットベンチャーとロボットテストプロフェッショナルを結び付け、開発と成長を加速させるのが連携の狙いのようだ。

【参考】関連記事としては「ZMPの自動運転タクシー実証、APECコンテストで銀賞」も参照。



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