鉄道の自動運転、事故防止に向けた検討会が中間とりまとめ 国交省が公表

横浜シーサイドラインの再発防止対策も確認



国土交通省が立ち上げた「無人で自動運転を行う鉄軌道の事故防止に関する検討会」の中間取りまとめが2019年7月23日までに公表された。その内容は「https://www.mlit.go.jp/common/001300038.pdf」から閲覧することができる。


この検討会は横浜シーサイドラインにおける無人自動運転列車の逆走事故(6月1日発生)を受け、再発防止のために6月14日に設置されたもの。中間取りまとめでは、事故の推定原因など、横浜シーサイドラインにおける再発防止対策、その他の鉄軌道事業者における逆走防止などの措置について、それぞれ触れられている。

横浜シーサイドラインにおける再発防止対策では、下記の4つが再発防止に有効だと確認したという。

  • 対策①:モーター制御装置に進行方向を伝える指令線(F線/R線)が断線等により無加圧となった場合に、列車が出発しないようにするとともに、地上側のATO(自動列車運転装置)で、断線等を検知できるよう回路を変更
  • 対策②:モーター制御装置について、F線又はR線の加圧入力があるときのみ、力行制御等を行うようソフトを変更
  • 対策③:ATC(自動列車制御装置)について、F線又はR線が断線等により、共に無加圧となった場合に非常ブレーキが動作するようソフトを変更
  • 対策④:停止位置後方修正リレーの誤作動による逆走のリスクを解消するため、当該リレーを撤去(駅での過走時には手動で位置修正)

横浜シーサイドラインの自動運転での再開については、こうした対策を講じて安全確認ができたあと、判断するとしている。

【参考】関連記事としては「【解説】見直すべきは「自動運転」にあらず シーサイドライン事故から考える」も参照。



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