ソニー、ブロックチェーン活用のMaaSデータベース基盤を開発

交通事業者の情報の安全な共有に向け



ソニー株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長:吉田憲一郎)は2020年4月28日までに、複数の交通機関を横断的に利用可能な移動サービスとされる「MaaS」向けに、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を活用した共有データベース基盤(BCBD)を開発したと発表した。







ブロックチェーン技術とは、複数のサーバーで互いにデータを管理するデータ管理システムであり、「改ざんしにくい」「システムダウンしにくい」などの特徴がある。複数の事業者による安全なデータ共有にもむいている。

こうした特徴があるブロックチェーン技術を活用して同社が独自開発したBCDBは、MaaSに関わるさまざまな交通事業者の情報をブロックチェーンで記録・共有できるデータベース基盤だ。データの高速処理が特長で、1日に700万件以上の利用者が匿名化された移動履歴と収益配分の記録・共有ができるという。

報道発表によれば、ソニーはオランダのインフラ水管理省が公募したMaaSのプログラムに参画し、2020年3月末までBCDBによる実証試験を実施した。参加団体の中で同省の求める水準に達していたのはBCDBのみだったという。

BCBDには拡張性があり、データ処理の高速化や大都市の事業者の活用も可能だ。到来するスマートシティ時代への応用も見込んでいる。

■ソニー、「ブロックチェーン」「データ」領域に注力

ソニーのブロックチェーン関連の取り組みは、今回が初めてというわけではない。例えば教育分野では教育データの認証・共有・権限管理システム、エンターテインメント分野ではデジタルコンテンツの情報権利処理システムの開発で、それぞれブロックチェーン技術の活用を模索してきた。

金融分野ではデジタルアセットを安全に交換できる「仮想通貨ハードウォレット技術の開発」なども行っている。

ブロックチェーンだけではなく「データ」に関する取り組みにも力を入れている。ソニーがタクシー事業者らと立ち上げた「みんなのタクシー」では車の自動運転化を見越し、タクシー車両を通じた走行データの収集を進めている。将来、自動運転AIの学習データとして活用するためだ。

電化製品の製造が主な事業であるソニーだが、近年はハードだけではなくソフトの領域にも力を入れていることがよく分かる。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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