自動運転機能を搭載したトヨタのコンセプトカー「LQ」の試乗会「トヨタYUIプロジェクトTOURS 2020」の車載AI(人工知能)エージェント「YUI」に、NTTグループのAI技術が展開されることが、2019年11月22日までに発表された。
日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:澤田純)=NTT=の「インテリジェントマイク」と「音声認識」、「音声合成」の技術が、「YUI」との会話コミュニケーションに役立てられる形だ。
自動車内の背景音を抑えて乗員の音声だけを抜き出し、機械学習モデルの一種である人工ニューラルネットワークである「DNN」(Deep Neural Network)技術を駆使し、高い音声認識率と人の声に遜色ない合成音声を提供する。
またYUIに乗客の趣味や趣向を学ばせるために、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:吉澤和弘)が開発した「行動先読み」技術が活用されるという。こうしたことで、YUIがユーザーに合った情報を提供することが可能だという。
試乗会は2020年6〜9月に、東京都江東区のパレットタウン内にあるトヨタの展示ショールーム「MEGAWEB」やお台場、豊洲周辺の公道で行われる予定だ。2020年5月中旬からは「MyYUI」アプリのダウンロードが可能となる。
試乗会への応募方法などの詳細は、特設サイト(https://toyota-yuiproject.com/)に随時掲載されるという。
■LQとはどんなコンセプトカー?
NTTの技術が展開されることになったLQ。このLQは自動運転機能が搭載されることでも知られているが、いったいどのようなコンセプトカーなのだろうか。
LQの開発テーマは「LEARN(理解し)、GROW(ともに成長して)、LOVE(パートナーとなる)」で、一人一人の嗜好や状態に合わせた移動体験の提供を通じ、時間とともにより愛着を感じられるモビリティを目指している。車名には「新しい時代の愛車(Beloved Car)を提案するきっかけ(Q/Cue)になれば」との想いが込められている。
LQは個人向け自家用車に適した仕様をコンセプトとしており、「YUI」とのコミュニケーションやレベル4相当の自動運転技術、無人自動バレーパーキングシステム、風景とHUD(ヘッドアップディスプレー)情報を重ねて視界前方に投影する「AR(拡張現実)HDU」など、未来の移動体験を意識して開発されている。
【参考】関連記事としては「トヨタ「LQ」を徹底解説!自動運転時代の愛車に」も参照。
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— 自動運転ラボ (@jidountenlab) October 16, 2019