福岡県みやま市のコミュニティバス「みやま市自動運転サービス」とスマートバス停が連携する実証実験が、2021年9月7日からスタートする。
実施するのは、IoTソリューションなどを手掛ける株式会社YE DIGITAL(本社:福岡県北九州市/代表取締役社長:遠藤直人)と、西鉄グループの西鉄エム・テック株式会社(本社:福岡県福岡市/代表取締役社長:堀江広重)だ。
スマートバス停と自動運転バスの連携は全国初の取り組みとなるようで、スマートバス停と自動運転バスという2つのイノベーションが融合する注目の実証実験と言えそうだ。
■乾電池駆動のスマートバス停、30分で設置完了
今回の実証実験は、2021年9月7日から約半年間実施される。スマートバス停は自動運転サービスの停留所1カ所に設置され、バスの運行時刻表や運休情報、お知らせなどが遠隔配信されるという。
今回導入されるスマートバス停は乾電池駆動であるため、電源を用意する必要がない。そのため既存のポールや壁面に取り付けるだけで導入でき、約30分で設置が終わるという。また、ディスプレイには電子ペーパーを採用しており、省エネと視認性を両立させるという。
ちなみにみやま市自動運転サービスでは、ヤマハ発動機製のゴルフカートタイプの自動運転バス(乗客定員4人)が使用されており、運転手が乗車して自動運転レベル2(部分運転自動化)で運行している。運転手は緊急時以外はハンドルを握らない。
自動走行時の速度は時速12キロで、車両のセンサーが道路に埋設された電磁運動線を検知しながら自動運転で走行している。
この自動運転サービスは2021年7月19日からスタートしており、利用料金は一般100円、高齢者・障がい者・小学生が50円、未就学児は無料に設定されている。
▼みやま市ウエブサイト「自動運転サービス【オレンジスター号】」|福岡県みやま市
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000065567.html
■自動運転で公共交通サービスの省人化を目指す
今回の実証実験の狙いの1つが、公共交通サービスの「省人化」だ。少子高齢化で公共交通のさらなる担い手不足が懸念される中、自動運転技術は省人化の切り札的存在といえ、実証実験に注目が集まりそうだ。
【参考】関連記事としては「道の駅で3カ所目!自動運転カートの100円移動サービス、福岡県みやま市でスタートへ」も参照。