
実業家・編集者の箕輪厚介氏が、日本版ライドシェアに吠えた。配車アプリ「GO」でライドシェア車両が配車された際、「やばいやつ来る可能性高すぎ」とSNSに投稿したのだ。
SNSには、共感する声をはじめ、さまざまな反応が寄せられているようだ。中には、ロボタクシーを薦める意見もあった。
日本版ライドシェアの何がやばいのか。そして、ロボタクシーはその問題をどのように解決するのか。タクシー系サービスの未来に迫る。
記事の目次
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■日本版ライドシェアをめぐる投稿の概要
箕輪氏「やばいやつ来る可能性高すぎない?」
箕輪氏は2026年9月2日、Xに以下の投稿を行った。
GOでライドシェアになった時にやばいやつ来る可能性高すぎないですか?昨日は自宅に呼んだら『令和の虎とか出てる人っすよね?』と、そこから色々絡んできた。自宅にこういう奴来るの嫌すぎ。んで今日は車内が全部ピンクで香水の匂いみたいなのがやばい車で服にめちゃくちゃ匂いついた。GOのレビューはざっくりした評価しかできないからまじ意味ない
配車アプリGOでライドシェア車両がマッチングされた際の体験談として、ドライバーや車両に対する不満を吐露したのだ。
GOでライドシェアになった時にやばいやつ来る可能性高すぎないですか?
昨日は自宅に呼んだら
「令和の虎とか出てる人っすよね?」
と、そこから色々絡んできた。自宅にこういう奴来るの嫌すぎ。
んで今日は車内が全部ピンクで香水の匂いみたいなのがやばい車で服にめちゃくちゃ匂いついた。…
— 箕輪厚介 (@minowanowa) September 1, 2026
この投稿に対し、Xユーザーからは以下の反応があった。
- これは私も思っていました!何度か不安な思いをしました…なんとかならないですかね。
- 二種免許持ったタクシーじゃなくてライドシェアにはそういうリスクもあるってことですね〜
- 詳細を書き込む、選べる様にしたいですよね 後配車時のフィルター機能とかも
- 箕輪さんがご指摘の点は、日本でライドシェアが普及しにくい根幹の課題ですね。海外のように相互レーティングによる即時BANや車内環境の管理が徹底されていないため、利用者の不快感や不安につながっている印象です。評価システムやドライバー教育のアップデートが急務だと感じます。
- GOはライドシェアを除外できたと思うので、やばいと感じるならそうするしかないですね。個人的にはライドシェアは普及するべきだと思ってるので、ある程度許容される世の中になって欲しいとは思いますが。あとは自宅特定されない程度に移動してから呼ぶとか自衛しつつ利用する時代になるのかな
- 有名人はロボタクシーか運転手付き送迎の二択
箕輪氏に同調する意見が多く寄せられているようだ。一般ドライバーの運転に不安や不満を抱えている人は一定数存在するようだ。また、アプリのレーティングシステムの改善を求める声も上がっている。
ライドシェアをマッチングしないよう設定する声や、無人のロボタクシーを薦める意見も出ているようだ。
日本版ライドシェアはタクシー事業者がケツ持ち
日本におけるライドシェア=自家用車活用事業は、一般ドライバーが自由に移動サービスを提供できるものではない。一般ドライバーは、タクシー会社に属する形でなければサービスを提供できない。
自家用車活用事業に参加するタクシー会社が一般ドライバーを募集し、それに応募した一般ドライバーがパートなどの形で雇用され、ライドシェアドライバーとなるのだ。プロドライバーと異なり、2種免許の取得を問わずサービスを提供することが可能になる。
もちろん、タクシー会社から事前に運行に関する法令や接客、安全運転などの研修を受けたうえで路上に出ることになるため、傍若無人な運転・サービスを提供することはそうそうない。
しかし、正規ドライバーとは異なるため、やはり責任感や素養などにばらつきがあることは否めないだろう。日常的に使用するマイカーのため車内の管理が行き届かず、ゴミやにおいなどで乗客を不快にしてしまうこともあるだろう。
プロのタクシードライバーでさえ、その素養にはばらつきがある。長い乗務経験を経てある程度均一化されているはずなのに、「ハズレ」ドライバーは一定数存在する。ライドシェアドライバーであればなおさらであることは言うまでもない。
箕輪氏が実際こうした「ハズレ」をどれほどの割合で引き当てているかは不明だが、「ハズレ」を引いた時の印象は強く残りがちだ。「やばいやつ来る可能性高すぎ」……という感想も、ある意味頷ける。
海外の本格版ライドシェアでは重要犯罪も……
海外の本格版ライドシェアであれば、このばらつきはさらに広がる。徐々に改善傾向にあるものと思われるが、ライドシェアドライバーによる殺人や強盗、性犯罪などの事案も実際に発生している。日本へのライドシェア導入を議論する際、こうした事件が必ず取りざたされていた記憶は新しい。
ドライバー登録する際の本人確認や事故・犯罪歴の確認などをはじめ、ライドシェアドライバーと乗客双方が互いに評価し合うレーティングシステムの充実、車内外のドライブレコーダー搭載などにより、ルール違反や法律違反者は基本的に排除される。
それでも違反者は次々と現れるし、違反でなくとも乗客との距離感がバグっているドライバーや、乗り心地の悪い粗暴な運転を行うドライバー、車内が汚いドライバーなども後を絶たない。
どれだけシステム・仕組みを整えても、人間が直接タスクを担う限り、大なり小なりばらつきは発生するのだ。
ロボタクシーが問題を解決する?
「有名人はロボタクシーか運転手付き送迎の二択」……とするコメントもあった。ロボタクシーが、こうしたトラブルの解決策になる……という考え方だ。
ロボタクシーはドライバーレスで、自動運転システムが運転タスクのすべてを担う。車種によって若干乗り味などは変わってくるだろうが、その運転制御は同一システムにより画一化されている。
開発企業・同一車種であれば、いつ利用してもブレーキやアクセル、ステアリングなどの操作にばらつきが生じないのだ。無人のため、プライベートに干渉されることもない。一般タクシー同様サービス用途であるため、車内も清潔に保たれている。
アプリで配車を依頼し、無人車両で移動する。人間が介在する余地がないため、箕輪氏のようにいろいろと絡まれることはなく、車内が全部ピンクで衣類に移るほど香水がきつい車両も基本的にない。

車内の管理が今後重要に?
もちろん、運行管理者らのメンテナンス状況により清掃が行き届いていないケースは、有人ドライバーの場合と比べれば増加するものと思われる。有人車両であれば、ゴミなどの存在に即座に気付き対応することができるが、無人車両は一定期間ゴミが放置される可能性があるためだ。
定期清掃をどのスパンで行うか、車内環境をセンサーでどのように把握するかなどについては、開発事業者や運行管理事業者によりばらつきが生じるものと思われる。
その点を踏まえても、タクシーサービストータルでのばらつきに関しては、ロボタクシーに軍配が上がりそうだ。
自動運転システムの能力に大きな差がない場合、ロボタクシー事業者としてはこうした点に力を入れ、他社と区別化を図ったほうが利用者の支持を集め、シェア拡大につながるのかもしれない。
なお、テスラのように、個人所有の自動運転車をロボタクシーに活用するアイデアも存在する。実現には至っていないが、こうした車両はプライベートでも併用されるため、個体差が生じやすい。
オーナーサイドとしても、不特定多数に愛車を貸し出すことに抵抗感を抱く人も少なくないものと思われる。これは過去、Uber TechnologiesのCEOを務めるダラ・コスロシャヒ氏も指摘していたことだ。
利用者目線からオーナーサイドに視点を変えれば、逆の言い分も出てくる……ということだ。乗客、ドライバー(オーナー)、運行管理者、いずれにとっても、基本的にサービスやその利用にばらつきが生じることを望んでいない。
既存のタクシーやライドシェアサービス、そしてロボタクシー。いずれのサービスにおいても車内の状況にしっかり目配りすることを忘れてはならず、特に運転技術が均一化するロボタクシーにとっては、こうした面で差別化することがより重要となりそうだ。
【参考】関連記事「マスク氏のロボタクシー計画、Uber社長が「根本的欠陥」を指摘」も参照。
■【まとめ】課題をビジネスチャンスに
ロボタクシーの普及が本格化すれば、ライドシェアサービスは徐々にシェアを奪われることになる。E2E技術が実装される未来を見据えれば、ライドシェアは遅かれ早かれ淘汰される運命にあり、有人ドライバーに起因する課題はロボタクシーが解決してくれる。
逆に、無人サービス故におろそかになりがちな車内環境の整備が重要性を増すことになる。前の乗客が車内で香水をまき散らし、さらには座席シートに水をこぼしたかもしれない。何も知らずに乗った次の乗客はいい迷惑だ。
こうした課題もビジネス視点でとらえれば、商機につながる。より良いサービス確立に向けたビジネスチャンスはまだまだ多く残されているようだ。
【参考】関連記事「米Uber、自動運転導入の「まるごと支援サービス」開始」も参照。













