Googleの自動運転タクシー、「停止義務」無視の欠陥?スクールバス近くで…

Waymoの自動運転機能が波紋



出典:YouTube

米国で展開エリアを拡大中のGoogle系の自動運転開発企業Waymo(ウェイモ)の自動運転タクシー(ロボタクシー)だが、スクールバスのそばを走行する際の安全性に問題があることが判明した。

米国では、スクールバスが「STOP」サインを出し赤ランプを点滅させて停車している間は、後方の車は追い越さないで後ろで停止しなければいけないというルールがある。しかしWaymoのドライバーレスのロボタクシーは、子どもを降ろしていた停止中のスクールバスの横を回り込むように走行したという。一歩間違うと大きな事故につながる事案だ。


世界で初めてロボタクシーを商用化し、自動運転開発をリードするWaymo。しかしまだ全方位的な安全性は完璧とは言えないようだ。

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■スクールバス付近の走行でルール破り!?

Waymoのロボタクシーが、赤いランプを点滅させたスクールバスの周囲を走行している様子が2025年10月初旬に目撃され、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)の欠陥調査室(ODI)が映像を確認した。これを受け、NHTSAは調査を開始したという。

▼Waymo AV drives around a stopped school bus|NHTSA
https://www.nhtsa.gov/?nhtsaId=PE25013

今回問題となっているWaymoのロボタクシーは、スクールバスの右側から横切るようにバスの前を通過した。その後、バスの前を左に回り込んで通りへと進んだようだ。米国では停車中のスクールバスに遭遇した場合、前後の車両は必ず一時停止しなければいけない。Waymoはこのルールを破ったということになる。


Waymoがコメントしたところによると、そのスクールバスは同社のロボタクシーが出ようとしていた車道の出入口を一部ふさいでいたという。Waymo車は点滅する赤ランプや停止標識を視認できなかったことも今回の原因となったと話している。

なおスクールバスには子どもが安全に乗り降りできるよう、バスの側面から出てくる「STOP」と書かれた標識「ストップサインアーム」が装備されている。Waymoはバスから降りる子どもたちやストップサインアームを認識していたかどうかについては、回答していないようだ。

■NHTSAに協力していくと約束

Waymoは「安全はWaymoの最優先事項です。私たちは、米国で最も難しい運転環境のいくつかにおいて、毎週数十万件の完全自動の有料運行を提供しています」と声明で述べ、同社の自動運転車が人間が運転する車よりも事故率が低いというデータを示した。また「NHTSAは道路安全において極めて重要な役割を担っており、世界一信頼されるドライバーとなるという使命のもと、今後も協力関係を築いていきます」と約束した。


さらに2025年10月20日には、すでに自社の車両群に対して性能改善のためのソフトウェアアップデートを実施したことも明らかにしている。

■通学路は特に安全性が求められる

過去にも、Waymoのロボタクシーが通学途中の子どもをひきそうになるというトラブルが起きている。サンフランシスコの交通指導員30人を対象にした調査で、7人が横断歩道でWaymoの自動運転車と「危機一髪」となるような場面に遭遇したと回答している。

人間による運転でも、スクールゾーンは最も用心深く走行しなくてはいけない場所だ。人間のようなケアレスミスを起こさないと言われる自動運転車が交通ルールを守らず、危険な走行をしていたのでは自動運転の意味がない。世界最先端の自動運転技術を持つWaymoには、イレギュラーな状況も含めこういった問題を決して起こさないことが求められる。

【参考】関連記事としては「あっ、危ない!Googleの自動運転車、通学児童の列に突入寸前」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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