Google系の自動運転タクシーが立ち往生!Twitterで目撃投稿

運行主はWaymo、空港を結ぶルートで



世界初の自動運転タクシーの商用展開をスタートさせたGoogle系Waymoが、米アリゾナ州フェニックス市内とフェニックス空港を結ぶルートにおいて、米国初となる自動運転タクシーによる有償送迎を2022年11月から開始している。

しかし、客を乗せた帰りに故障して立ち往生するなど、まだまだ課題を抱えているようだ。


■ただじっと道路にたたずむ車両

Twitterに投稿された動画によると、Waymoの白いジャガーのSUV車両はハザードランプを点滅させたまま、じっと道路に佇んでいたようだ。


Waymoは同社の車両が故障すると、その場所に従業員を送り込んで車両を回収する。今回も安全ベストを着た男性が、ドライバーレス車両に乗り込み、走り去ったという。

車両が止まっている間、通りすがりの車はアイドリングしているWaymo車両に対し、クラクションを鳴らし続けていたようだ。

もちろん、米国でこのように自動運転車両が道路交通を滞らせることは、今回のケースだけではない。米Cruiseの自動運転車両が青信号なのに発車せず、後続の車にクラクションを鳴らされながら追い越されるといった動画がTwitterに上がったこともある。

このケースでは、回収されるまで13分の間、車両は信号待ちを続けていたという。


自動運転トラック実用化でも意欲

自動運転タクシー業界において、中国系スタートアップらが猛烈な追い上げをしているものの、業界のリーダーはいまだWaymoだ。

アリゾナ州フェニックスで展開をスタートし、2022年2月にはカリフォルニア州でも許可を得て、サービスを展開している。同年10月にはカリフォルニア最大都市のロサンゼルスでもサービスをスタートさせる予定を発表している。

同社は自動運転タクシー事業だけでなく、自動運転トラックの実用化も目指しており、数年後に完全無人の自動運転トラックによる輸送サービスを確立させることを目指している。すでに米物流大手UPSの配送業務の一部を、自社開発の自動運転トラックで支援している。

■いくつものトラブルを乗り越えて・・・

自動運転タクシー業界のトップを走る存在として、世界中から注目を集めているWaymo。まだ世界的に自動運転タクシーサービスが珍しいなか、事故や故障が起こると大きく報道され、「順調ではないのか?」と厳しい目を向けられる。

しかし、先駆者であるWaymoはきっとこうしたいくつものトラブルを乗り越えて、いち早く質の高い自動運転タクシーサービスを提供するはずだ。今後もWaymoの動向から目が離せない。

▼Waymo公式サイト
https://waymo.com/

【参考】関連記事としては「Waymoの自動運転戦略(2022年最新版)」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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