ホンダが40年前に自動運転の構想を立てていた

将来は人が自動で運ばれるように・・・



出典:Ian Muttoo / Flickr (CC BY-SA 2.0)

ホンダは今から約40年前から自動運転技術の構想を持っていたようだ。ホンダの公式サイトでそう説明されている。その内容を少し詳しく紹介していこう。

■自動運転を見据え、世界初のカーナビ

ホンダは1981年に世界で初めてのカーナビ「ホンダ・エレクトロ・ジャイロケータ」を発表した。


このカーナビの開発については公式サイトで、「将来の自動運転をゴールに見据えて開発」と説明されており、いずれはカーナビで目的地を設定すると、人が自動で運ばれるようにする未来を見据えていたとのことだ。

そして1986年に自動運転の研究に本格的に着手し、さらに、自動車道でデモ走行を実施したことが説明されている。その後、2021年3月には、ホンダは世界で初めて自動運転レベル3(条件付き運転自動化)の乗用車を市販するに至った。快挙と言える。

ホンダが発売したレベル3乗用車「新型LEGEND」=出典:ホンダプレスリリース

この間、ホンダはADAS(先進運転支援システム)の技術も向上させてきた。1997年には、レーザーレーダーとカメラで車速・車間・車線維持を図る運転支援システム「HiDS」を開発し、公道テストを経て、2022年、アコードに技術が実装された。

2003年に世界で初めて追突軽減ブレーキを車両に実装したことも知られている。こうした技術の積み重ねの成果として、2021年3月の自動運転レベル3市販車の発売ができたわけだ。


■ホンダの独走状態となるのか

ちなみにホンダが2021年3月に発売したレベル3搭載車は「新型LEGEND」だ。新型LEGENDには「Honda SENSING Elite」という機能が搭載されており、高速道路での渋滞時など一定の条件下で、システムがドライバーに代わって運転操作を行うことを可能としている。

ライバルのトヨタ日産がまだ市販車の発売に至っていない中、ホンダの自動運転分野の存在感が際立ちつつある。将来、この分野ではホンダの独走状態となるのか、注目だ。

▼Honda SENSING Elite 特設サイト|Honda公式サイト
https://www.honda.co.jp/hondasensing-elite/?from=newslink_text


【参考】関連記事としては「自動運転、トヨタとホンダの「レベル別」現状比較」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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