自動運転、デンソーがレベル4ソフトを開発 担当者募集中

モビリティ社会の将来に貢献する職種



自動運転技術の開発競争が世界中で激しさを増している。そんな中、トヨタグループの自動車部品大手デンソーは自動運転レベル4の本格普及を見据え、ソフトウェア技術開発者を募集している。


国土交通省は自動運転レベル4を「特定の条件下における完全自動運転」という段階と定めていて、常にシステムがすべての運転タスクを実施する自動運転レベル5「完全自動運転」の前段階に位置付けられる。国が示しているロードマップでは、2025年をめどに高速道路におけるレベル4を実現する目標が掲げられている。

【参考】関連記事としては「自動運転レベルとは?定義・呼称・基準は?」も参照。

■気になる募集内容は?

デンソーが募集しているのは、自動運転レベル4のソフトウェア技術開発を担う人材だ。

▼Lv4自動運転ソフトウェア技術開発|doda
https://doda.jp/DodaFront/View/JobSearchDetail/j_jid__3006310849/


職務内容は、自動車・小型AGV(無人搬送車)などさまざまなモビリティの自動化・知能化を目的としたシステム開発の業務となっている。具体的には、カメラやLiDAR、レーダー、GNSS(測位衛星システム)、IMU(慣性計測装置)などのセンサーを統合した位置推定や物体認識などの自動運転システムの開発だ。

応募には、実機での3年以上のソフトウェア開発経験が必須で、自動車業界での勤務経験やセンサーの基礎知識があり、認識アルゴリズムや機械学習などの開発経験があればなお良い。

勤務地は、デンソーが羽田イノベーションシティに2020年7月に開設した「Global R&D Tokyo, Haneda」だ。この拠点は、自動運転の企画・開発を行うオフィスに加え、試作品の車両への搭載などを行う車両整備棟と実車評価用のテストロードを備えている。

■モビリティ社会の将来を描く取り組み

デンソーが人材募集を開始した背景には、CASE領域でのMaaSや自動運転レベル4の本格普及に向けて、世界最先端の研究開発を実世界に適用しながら、モビリティ社会の将来を描く取り組みを進めていることがある。


今年に入り、デンソーはMaaS関連の多様な職種を募集しており、 この分野に注力しているのが見て取れる。

すでに北海道や愛知県で自動運転の試験走行を行っているデンソー。今後も自動車業界の大手サプライヤーであるデンソーの動向に注目していきたい。

【参考】関連記事としては「デンソーグループ、新規MaaS事業で求人続々!どんな内容?」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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