ホンダが東京都心部の交通混雑地滞において、「自動運転レベル4」の実証実験を2022年内に実施する予定であることが、時事通信の報道で明らかになった。タクシー大手の帝都自動車交通、国際自動車の2社と連携して実施するという。
ホンダは2020年代半ばには、運転手不在の自動運転配車サービスをスタートさせたい考えで、安全性だけでなく配車サービスが事業として成立するかという検証も行うようだ。実証には米GMなどと共同開発した車両を使うという。
【参考】関連記事としては「自動運転レベルとは?定義・呼称・基準は?」も参照。
■GMと濃い関係、共同で車両を開発
ホンダは2018年10月にGMとGM傘下のGM Cruise(クルーズ)と資本・業務提携している。ホンダはクルーズに7億5,000万ドル(約850億円)出資し、今後12年間で約20億ドルの合計27億5,000万ドル(約3,000億円)を支出すると予定している。
2020年1月にはクルーズが共同開発のサービス専用自動運転車「Origin(オリジン)」を発表している。2021年1月には、日本での自動運転モビリティサービス事業へ向けて協業することに基本合意している。
3社は同年9月に実証を開始し、自動運転モビリティサービス専業専用車両として共同開発している「クルーズ・オリジン」を日本市場に導入することを目指し、栃木県宇都宮市・芳賀町の公道において高精度地図を作成してきた。
2022年5月には、自動運転車両」「クルーズAV」が日本に初上陸した。栃木県宇都宮市・芳賀町の公道での実証や、今回時事通信の発表で明らかになった都内での実証においても、同車両が使われる。
【参考】関連記事としては「ホンダに米国から「自動運転車」届く 無人タクシー実現へ試験開始か」も参照。
GMとホンダは、バッテリー技術や、北米向け複数セグメントでの内燃機関エンジンと電動パワートレーンを含んだプラットフォームの共有に向けても検討を進めている。近い将来には本格的なパートナー関係に発展する可能性もありそうだ。
ホンダに米国から「自動運転車」届く 無人タクシー実現へ試験開始か https://t.co/AoH6yCpRgv @jidountenlab #ホンダ #自動運転 #無人タクシー
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) May 22, 2022
■GMとの関係の行方についても注目
2021年3月に自動運転レベル3の機能を公道で作動できる市販車として「新型レジェンド」を発売したホンダ。2022年内に自動車メーカー大手では初の都内公道での自動運転レベル4の本格実証をスタートさせる。
GMとの関係が今後どう発展するのかも気になるところだ。
【参考】関連記事としては「ホンダの自動運転戦略(2022年最新版) レベル3市販車「新型レジェンド」発売」も参照。