三井物産、ダイナミックマップ基盤に株主参画!出資企業唯一の総合商社

高精度3Dマップ、顧客開拓を本格化か



出典:ダイナミックマップ基盤プレスリリース

ダイナミックマップ基盤株式会社(本社:東京都中央区/代表取締役社長:稲畑廣行)=DMP=は2021年9月1日までに、新たに三井物産が株主として参画したことを発表した。

■これまでにもアプリ開発や顧客開拓で連携

DMPは高精度3次元地図データを提供する企画会社として、2016年に自動車メーカーや地図会社などの共同出資によって設立された企業だ。


三井物産は当初はDMPに出資を行っていないが、これまで高精度3次元地図データを使ったさまざまなアプリの開発や顧客開拓を連携して進めてきた経緯がある。

そんな三井物産が今回株主として参画したことにより、DMPのソリューションの顧客開拓が今後本格化することが予想される。

出典:ダイナミックマップ基盤プレスリリース
■総合商社の出資企業は三井物産のみ

ちなみに以下が2021年9月5日時点のDMPの出資会社だ。総合商社で出資している企業は三井物産のみだ。

  • 株式会社INCJ
  • 三菱電機
  • ジャパン・インフラストラクチャー・イニシアティブ
  • 三井物産
  • ゼンリン
  • パスコ
  • アイサンテクノロジー
  • インクリメント・ピー
  • トヨタマップマスター
  • 三菱UFJキャピタル
  • いすゞ自動車
  • スズキ
  • SUBARU
  • ダイハツ工業
  • トヨタ自動車
  • 日産自動車
  • 日野自動車
  • 本田技研工業
  • マツダ
  • 三菱自動車工業
■2023年度には次世代型の高精度3Dマップの提供も

高精度3Dマップの整備を進めているDMP。自動運転やADAS(先進運転支援システム)はもちろん、インフラ維持管理システムや防災・減災システムへの活用が期待されており、すでに国内の高速道路・自動車専用道路の約3万2,000キロのデータを網羅している。


また米国においては約42万キロを網羅しており、2019年に買収した米Ushrが北米向けの高精度3Dマップを提供している。2023年度には次世代型の高精度3Dマップの提供もスタートするようだ。

高精度3Dマップは自動運転においてインフラ的な役割を果たす。DMPの今後の取り組みに、引き続き注目していきたい。

▼ダイナミックマップ基盤・公式サイト
https://www.dynamic-maps.co.jp/index.html

【参考】関連記事としては「ダイナミックマップ基盤には「社会的意義」がある 自動運転への貢献、避難ルートの提示・・・」も参照。


記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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