タイヤ大手の米グッドイヤーは2021年8月31日までに、自動運転トラックを開発する米Plus(旧Plus.ai)との戦略的業務提携を発表した。
グッドイヤーがPlusに対してコネクテッドタイヤなどを提供し、Plusが開発する自動運転レベル4(高度運転自動化)のトラックの輸送効率と安全性を向上させつつ、炭素排出の低減につなげていく考えのようだ。
ちなみにPlusは最近注目度が高まっているスタートアップ企業で、自動運転トラックのシステムを供給する大型契約を米Amazonと結んだことでも知られる。
【参考】関連記事としては「Amazon、無人トラック配送の実現目前!自動運転システムを1,000台分購入、米Plusから」も参照。
■「タイヤは車両の中で唯一路面に接する部分」
Plusは今後、グッドイヤーのコネクテッドタイヤから得られる情報をAI(人工知能)に機械学習させ、燃費効率が上がるよう研究を進めるという。グッドイヤーのコネクテッドタイヤは通信機能を備えており、機械学習用のシステムへデータ送信するのは容易なことだ。
この提携について、グッドイヤー上級副社長グローバルオペレーション&CTO(最高技術責任者)のクリス・ヘルセル氏は「タイヤは車両の中で唯一路面に接する部分であり、自動運転のような未来のソリューションを実現するための重要な要素」と述べている。
一方のPlusのCOO(最高執行責任者)で共同創設者のショーン・ケリガン氏は「グッドイヤーとの業務提携は、両社の革新的な燃費技術を共有し、これらを活用して自動運転トラックの性能をさらに向上させることができる」とコメントしている。
■コネクテッドタイヤの開発競争が徐々に激化
コネクテッドタイヤの開発を進めているのはグッドイヤーだけではない。同業のブリヂストンも開発に取り組んでおり、2020年7月には米マイクロソフトとともに、走行中のタイヤトラブルをリアルタイムに検出するモニタリングシステムを共同開発したことを発表している。
独コンチネンタルも、タイヤに内蔵されたセンサーでタイヤの損傷度合いなどを運転手に知らせる技術を過去に発表している。
そして今後はグッドイヤーとPlusのように、コネクテッドタイヤと自動運転モビリティを開発する企業の業務提携が加速していきそうだ。
▼グッドイヤー公式サイト(米国)
https://corporate.goodyear.com/us/en.html
▼グッドイヤー公式サイト(日本)
https://www.goodyear.co.jp/
▼Plus公式サイト
https://plus.ai/
【参考】関連記事としては「自動運転見据えた「タイヤセンシング」最前線!TOYO TIREの取り組みは?」も参照。