自動運転版「物流3種の神器」、豊田自動織機が統合制御システム開発へ

オランダに新会社「T-Hive.B.V.」を設立



出典:豊田自動織機プレスリリース

トヨタグループの源流企業である株式会社豊田自動織機(本社:愛知県刈谷市/取締役社長:大西朗)は2021年4月23日までに、新会社「T-Hive.B.V.」をオランダに設立したと発表した。

新会社では、物流領域における新時代の「3種の神器」とも言えそうな「自動運転フォークリフト(AGF)」「無人搬送車(AGV)」「自律移動搬送ロボット(AMR)」などの自動物流車両・機器を統合制御するシステムの開発を行うという。







■オランダにおける新会社「T-Hive.B.V.」で取り組むこと

報道発表によれば、T-Hive.B.V.は主に2つの事業を進める。「物流自動化ソリューションの企画」と「自動物流車両・機器の統合制御システム開発と販売」だ。

後者においては、これまで豊田自動織機グループ各社が蓄積してきたソフトウェア製品やノウハウをベースに、グローバルで汎用性の高い統合制御システムを新規開発する。

さらに新会社を核としたグローバル開発体制の構築により、開発人材不足の状況にも対応していくという。

■空港や冷凍庫内でこれまでにも自動運転の取り組み

豊田自動織機はこれまでも自動運転分野で積極的な取り組みを展開してきた。

2019年3〜4月には九州佐賀国際空港で、貨物コンテナなどをけん引する「トーイングトラクター」の自動走行実証実験を実施し、ターミナルの手荷物仕分け場から航空機周辺までを想定した往復約200メートルのルートを自動運転で走行した。9〜10月には、同空港の制限区域の実際の稼働エリアにて、同様の実証実験を行った。

2020年2月には中部国際空港の制限区域内でも、トーイングトラクターの自動走行実証実験を行った。車両の往来が多く、屋内外での連続した長距離走行が必要な条件下においても、安全かつスムーズに自動走行・荷物搬送ができることを確認した。9〜10月には、国内初となる自動運転トーイングトラクターによる手荷物搬送の試験運用を九州佐賀空港で行った。

さらに同年10月にはニチレイロジグループと共同で、冷蔵・冷凍自動運転フォークリフトの実証実験を開始した。マイナス25度の冷凍庫内でのフォークリフト作業の自動化を実現するためだ。

そして2021年3〜4月には新開発の自動運転トーイングトラクターを導入し、羽田空港で自動走行実証実験を行った。課題を抽出し、実運航便での試験運用へとつなげていきたい考えのようだ。

■【まとめ】システムがいつ完成するのかに注目

オランダでの新会社の設立を発表した豊田自動織機。国内外問わずグローバルに事業に取り組む豊田自動織機の今後の取り組みに期待がかかる。当面は、少なくとも3種の自動物流車両・機器を統合制御するシステムがいつ完成するのかに注目だ。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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