LiDAR開発のスタートアップ企業である米AEye(エーアイ)は2021年2月23日までに、SPAC(特別買収目的会社)上場について発表した。2021年第2四半期中にSPACのCF Finance Acquisition Corp. IIIと合併し、ナスダック市場に上場する見込み。
■戦闘機のシステムを自動運転向けに応用
AEye社は2013年に創業し、カリフォルニア州ダブリンを拠点としている。創業者は、戦闘機のシステム設計で経験があるLuis Dussan(ルイス・デュッサン)氏だ。
自動運転車では周囲の車や歩行者などをリアルタイムに検知・分類する必要があることから、Dussan氏はこうした点で戦闘機のシステムが応用できないかと考え、自動運転車向けのセンシングシステムの開発に乗り出したという。
AEyeは2020年11月、ドイツの自動車部品メーカー大手のコンチネンタルから出資を受けることを発表している。コンチネンタルは有力LiDARスタートアップとの協業で、自動運転レベル3以上向けのLiDAR技術を早期に確立したい考えのようだ。
■LiDAR業界で始まった株式上場ラッシュ
LiDARを開発するスタートアップ各社は、ここ1年ほどで急激に株式上場に向かっている。Velodyneは2020年7月にナスダック市場に上場した。トヨタなども注目しているLuminarは同年12月に同じくSPAC上場を果たしている。InnovizなどもSPAC上場を控えている。
今年また新たにLiDAR企業としてAEyeが上場することで、LiDAR業界の勢力図にどう影響するのか、注目したい。
【参考】関連記事としては「イノヴィズ(Innoviz)とは?自動運転向けLiDARを開発するイスラエル企業」も参照。