地味に凄い…このトヨタ合意でデンソーは自動運転を席巻 LiDAR開発から22年

関連電子部品事業を集約



トヨタ自動車は2018年6月1日、自動運転車など向けの電子部品事業をデンソーに集約することでデンソー側と合意したことを発表した。デンソーが手掛ける自動運転に絡む半導体事業がより急成長する追い風になり、デンソーが世界の車載部品市場での存在感をより一層高めるきっかけになりそうだ。







【参考】トヨタとデンソーの合意内容は①電子部品生産事業は、トヨタの広瀬工場で行われている電子部品の生産をデンソーへ移管する方向で協議②デンソーは電子部品の生産供給体制を再整備し、これまでより高品質かつ廉価な電子部品をトヨタに供給③2022年以降、デンソーへ電子部品の量産開発機能を集約し、両社で分散している開発ロケーションの一本化を検討するなどして、開発スピードを加速——など。詳しくはトヨタ自動車の「プレスリリース」も参照。

■デンソーの自動運転関連事業の歴史

自動運転技術につながるデンソーの開発の歴史は古い。

1996年にはまず、横軸のビームスキャンを可能にした1次元LiDAR(レーザレーダ)を商用車向けに商品化。1997年には世界で初めて縦・横の2次元のビームスキャンを実現したLIDARを開発し、乗用車向けに商品化した。2012年には小型化により開発コストを抑えた1次元LIDARの新モデルを発表し、ダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシスト」に採用された。

2003年、車載レーダでは世界初となる電子スキャン方式のミリ波レーダを開発し、商品化を実現。2015年には、トヨタの予防安全パッケージ 「Toyota Safety Sense P」にデンソーのミリ波レーダや画像センサが採用された。1996年における1次元LiDARの商品化前の技術開発から数えると、自動運転技術につながるデンソーの開発の歴史は四半世紀近くに上ることになる。

【参考】光を使ったセンシング技術で車両の周辺環境を認識するLiDAR。LiDARの詳しい説明は「自動運転の「目」は800万円!?次世代センサーLiDARの最前線を追う|自動運転ラボ 」も参照。自動運転車のコアセンサーについては「自動運転の最重要コアセンサーまとめ LiDAR、ミリ波レーダ、カメラ|自動運転ラボ 」も参照。







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