公益社団法人「自動車技術会」は2020年12月17日までに、オンライン上で実施した「第2回自動運転AIチャレンジ」決勝の結果を発表した。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため実車競技は中止され、決勝は9月23日から11月6日にかけてシミュレーション形式で行われた。12チームが出場し、「自動運転車でいくつかの課題をクリアしながら注文品を損なうことなく迅速丁寧に届ける」というタスクを競った。
その結果、NTTデータオートモビリジェンス研究所の所属チーム「gatti」が最優秀賞・経済産業省製造産業局長賞を、トヨタに所属する「Shallow Learners」が優秀賞・日本自動車工業会会長賞を受賞した。サン電子に所属する「tomo123」が3位入賞を果たしている。
以下が決勝リザルトとなっている。
■人材発掘・人材育成に向けた貴重な大会
「自動運転AIチャレンジ」は、自動運転におけるAI技術やIT技術を競う大会だ。AIやITの技術者を発掘・育成するための新たな取り組みとして開催されており、2019年3月に第1回が開催された。
大会は自動車技術会が主催し、後援には経済産業省や東京大学生産技術研究所、日本自動車工業会、日本ディープラーニング協会が、特別協賛として自動運転OS「Autoware」の開発で知られるティアフォーが名を連ねている。
CASEに代表される新たな技術領域が自動車業界の競争の中心となる中、人材発掘や人材育成につながるこうした大会の重要性は今後ますます高まっていきそうだ。
ちなみに報道発表では「12月下旬には、各チームが作成したプログラムから走行映像を作成し解説付きで仮想的に並走させた動画を公開します」と説明されている。参加者インタビューなども公開予定だという。
【参考】関連記事としては「【激論・自動運転】「値」で示す法律を、「AIの行儀」も重要 自動運転AIチャレンジでディスカッション」も参照。