日本の首都高を運営する首都高速道路会社が、自動運転に対応した道路空間の整備に乗り出す計画であることが、2020年3月21日までに公開された資料で明らかになった。自家用車などの自動運転に必要となる環境整備を推進することが目的。
具体的には、自動運転のための道路空間や路車間連携技術、高精度3次元(3D)地図の整備などを進めるほか、自動運転に対応した基準などを作成し、その基準に基づいて区画線改良や分合流部での安全対策などを進めていくという。
自動運転レベル3(条件付き運転自動化)が4月1日に解禁される。レベル3は人が運転を代われることを前提とした特定エリア内での自動運転のことを指し、まずは高速道路での自動運転を可能とするシステムを各自動車メーカーが市販車に搭載する見通しとなっている。
そのため、高速道路での自動運転への対応は一般道にも増してスピード感が求められる。
■阪神高速道と本州四国連絡高速道も概ね同様の計画案
今回の首都高速道路会社の計画案は、3月12日に開催された「第37回国土幹線道路部会」で配布された。計画案の名称は「高速道路における安全・安心実施計画(案)」で、「http://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001332785.pdf」のリンクから内容を閲覧することができる。
自動運転に関する内容は4ページ目の上部で以下のように触れられている。
ちなみに第37回目の国土幹線道路部会では、阪神高速道路会社と本州四国連絡高速道路会社による計画案も配布されており、自動運転に関しては概ね首都高速道路会社が公表している内容と同じだ。
■求められるインフラ側の環境整備
自動運転社会を到来させるためには、自動車に搭載される技術の進化だけではなく、インフラ側にもさまざまな環境整備が求められる。高速道路における環境整備もその一部だ。
既に高速道路での自動運転実証は始まっているが、市販車による自動運転が可能になる時期も近づく中、高速道路の運営会社の対応は待ったなしの状況と言える。
【参考】関連記事としては「ついに幕開け!自動運転、解禁日は「4月1日」」も参照。