2030年には3.5倍に!MaaSの国内市場、あと10年で3兆円間近に

富士経済が将来展望を発表





株式会社富士経済(本社:東京都中央区/代表取締役社長:清口正夫)が、「所有から共有(シェア)」というニーズの変化から今後の成長が期待される国内市場を調査し、「モビリティ・インフラ&サービス関連市場の将来展望2020」にまとめている。

この資料によると、MaaSの国内市場は2030年には2兆8658億円となり、2018年比で約3.5倍まで拡大するという。







出典:富士経済プレスリリース

ちなみにこのMaaS市場には、カーシェアやレンタカーをはじめ、配車サービス、 駐車場シェアなどのサービスが含まれる。各サービスの今後の予測については次の通りだ。

■カーシェア:2030年に4555億円規模(2018年比で11.9倍)
出典:富士経済プレスリリース

2030年のカーシェア市場規模は4555億円と推測されており、2018年比で約11.9倍に伸びることが見込まれている。

カーシェアの利用者が多いのは、現時点では自家用車の保有率が低い首都圏だ。ただ各事業者が全国にステーションの設置を進め、今後はさらに利用が増えていくとみられる。

また資料では、現在は個人利用が7割を占めているが今後は法人利用が増え、2030年には4割を超えると予想されている。

■配車サービス:2030年に1兆2000億円規模(2018年比で4.0倍)
出典:富士経済プレスリリース

スマートフォンアプリなどでタクシーを配車するサービスは、2030年には市場が1兆2000億円にまで拡大するという。2018年比では約4.0倍だ。

配車アプリは手軽に利用できることもあり、利用者が増え続けている。2019年時点ではタクシーのおよそ4割がタクシー配車アプリなどで配車可能なようだが、2030年には8割程度のタクシー事業者が配車サービス対応になると予想されている。

■駐車場シェア:2030年に360億円規模(2018年比で11.3倍)
出典:富士経済プレスリリース

個人や企業が保有する駐車場を事業者を介して貸し出す「駐車場シェア」は、2030年には360億円の市場規模となることが予測されている。2018年比では11.3倍に伸びることになる。

自宅の空きスペースや車庫、街中の駐車場など、駐車場シェアとして活用できるスペースは全国にまだまだあると考えられ、市場拡大の伸びしろは十分にある。今後サービスの認知度が向上すれば、よりユーザーも増えていきそうだ。ソフトバンクやNTTなどの異業種の大手企業の参入も目立つ。

ただし資料では、駐車場シェア単体での収益性は高くないことが指摘されており、料金体系の見直しやサブスクリプション化などが課題と捉えられているという。

■レンタカー:2030年に1兆1545億円規模(2018年比で2.5倍)
出典:富士経済プレスリリース

2030年のレンタカー市場は1兆1545億円となり、2018年比で2.5倍になると見込まれる。

カーシェアと同様、自家用車の保有率が低い首都圏在住者を中心に利用率が高くなっているという。法人利用や訪日外国人の利用も増えているようだ。

■【まとめ】今後は複合的に検索・予約できる統合サービスも

今回の市場規模予測は、これからMaaS市場への参入を目指す企業にとっても興味深いデータと言えそうだ。

「所有からシェア」といった意識の変化やテクノロジーの進化によって、MaaSは確実に今後普及していく。そして今後は、フィンランド発祥の元祖MaaSサービスと言われる「Whim」のような交通サービスを複合的に検索・予約できる統合サービスも増えていく。こうしたことから、MaaS市場は拡大は確実であると言えるのだ。

※最後にこの記事で紹介した5つの市場予測の表を、数字が比較しやすいよう下記にまとめて載せておきます。

出典:富士経済プレスリリース

【参考】関連記事としては「MaaS(マース)の基礎知識と完成像を徹底解説&まとめ」も参照。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。同業上場企業とのJV設立や複数のM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立。設立3年で、グループ4社へと拡大し、デジタル系事業開発に従事している。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域最大級メディア「自動運転ラボ」立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術・会社の最新情報が最も集まる存在に。
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