全国の20~60代2,255人を対象にした「次世代自動車についての調査」が実施された。実施したのは、顧客の反応可視化ツールを提供する株式会社スパコロ(本社:東京都港区/代表取締役社長:林秀紀)だ。
この調査結果において自動運転ラボとして特に注目したいのは、「自動車メーカー以外の企業が車産業に参入したら乗ってみたいのは?」という質問に対する回答結果だ。果たして1位になったのはどの企業か?
■自動車産業に参入したら乗ってみたいのは?
調査結果は、1位Apple(15.5%)、2位ソニー(13.9%)、3位パナソニック(10.3%)で、以下Google、シャープ、日立、東芝、Amazon、NEC、富士通の順だった。
実は上位10社の全ての企業が、何らかの形で自動運転に関わる取り組みを行っている。ピックアップして紹介していこう。
Appleなど上位3社の取り組み
まずはAppleから。Appleの自動運転開発を極秘事業として進めている。最近では同社が開発する自動運転EVの俗称を「Apple Car」として、車両の発注先などに関するさまざまなニュースが飛び交っている。
ソニーは自動運転技術の搭載を想定した試作車「VISION-S」を2020年に発表し、注目を集めた。車両にはソニーの車載向けCMOSイメージセンサーが搭載され、2021年4月には独Vodafoneと自動運転レベル2+相当の機能を備えるプロトタイプの5G走行試験を開始した。
パナソニックは神奈川県藤沢市の「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン」にて、自動運転が可能な小型低速ロボットを使った住宅街向け配送サービスの実証実験を行ったことを発表している。
【参考】関連記事としては「Appleの”極秘”自動運転プロジェクト、判明情報を一挙まとめ」も参照。
4位以下のGoogleなどの取り組み
Googleは自動運転部門を担うWaymoという子会社で、「Waymo One」という自動運転タクシーサービスをすでにスタートさせている。一部地域ではセーフティドライバーを同乗させない形でサービスを提供している。自動運転トラックの実証実験を行うことも発表している。
6位の日立は、実は日本で早期に自動運転事業に着手しはじめた企業の1社として知られる。今から約5年前の2016年2月に、子会社の日立オートモティブシステムズが公道で自動運転実証試験を行った。最近ではCASE領域に注力するために子会社4社を統合した。
そのほか、7位の東芝はLiDAR向け半導体の実用化にむけた取り組みを発表している。米Amazonは自動運転開発事業のスタートアップZooxを傘下に収めたほか、自動配送ロボットの開発にも力を入れている。
【参考】関連記事としては「日立が実は、真っ先に「自動運転」に張っていた!」も参照。
■日本でLINE Carが開発される日が来るかも
自動車業界とは直接関わりを持っていなかったGoogleやAppleも自動運転領域に参入しているのは、それだけ自動運転市場が有望だと考えられているからだ。中国でもネット検索大手の百度やネットサービス大手のテンセントが自動運転に投資をしている。
このような流れの中で、今後もしかすると日本でも「LINE Car」や「Yahoo! Car」が開発される日が来るかもしれない。
【参考】関連記事としては「注目のテクノロジー、「自動運転技術」が3位に!コロナ禍で注目度向上」も参照。