自動運転、求人が「大手企業ばっかり」化の様相

自動車メーカーの求人が目立つ



最近、自動運転業界の求人動向を見ると、数年前とは様子が変わりつつある。かつては自動運転スタートアップやベンチャー企業による積極的な採用が目立っていたが、現在は自動車メーカーや大手部品メーカーによる求人が増えている印象だ。


もちろん、スタートアップの採用がなくなったわけではない。上場したばかりのティアフォーやTuringの募集案件もある。ただ、新興企業の中には事業縮小や撤退を余儀なくされた企業もあり、自動運転業界では「大手主導」のムードがただよう。

2026年7月の「気になる求人」を4件紹介する。

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■次世代の自動運転システムの機能安全開発 / 日産自動車

日産自動車は、次世代の自動運転システムにおける機能安全開発エンジニアを募集している。

業務では、次世代の自動運転システムを始めとする、電子制御システムの機能安全企画・開発や、社内の機能安全開発の推進・技術支援・アセスメントの実施に携わる。


応募条件は、TOEICで600点以上、そして、車両電子システム/ユニット開発、組込みシステム/ソフトウェア開発、システム/ソフトウェア評価または実験、システム/ソフトウェア品質保証のいずれかの経験を有することだ。

自動車の機能安全や安全性に関する国際規格の知識を持つ人材も歓迎されており、高度な専門性を備えたエンジニアを対象とした募集となっている。

勤務地は神奈川県厚木市で、年収は410万〜760万円としている。

■ロボティクス・自動運転アプリケーション開発 / 本田技術研究所

本田技術研究所は、自動運転・運転支援領域におけるロボティクス・自動運転アプリケーションエンジニアを募集している。カメラ、レーダー、LiDARなどマルチモーダルな情報を統合し、最適な移動をするロボティクス領域の技術を自動運転に応用する。


仕事内容は、以下のとおりだ。

  • マルチセンサーフュージョンアルゴリズムの開発(カルマンフィルタ、パーティクルフィルタ等)
  • SLAM技術を用いた自己位置推定(ローカリゼーション)技術開発
  • 3次元シーン理解、周辺環境のセマンティック理解アルゴリズム構築
  • 点群処理およびトラッキングアルゴリズムの実装・評価
  • 動的環境下におけるリアルタイム走行軌道計画
  • 行動決定アルゴリズムの開発

開発から評価まで一貫して担当する点が特徴となっている。

応募資格では、C++やPythonを用いたソフトウェア開発経験やROSやROS2、PCL、OpenCV、MATLAB/Simulinkなどの開発経験が求められる。自動運転だけでなくロボット開発に携わってきたエンジニアにも門戸を開いている。

勤務地は東京都港区で、年収は590万〜1,090万円としている。

■自動運転アルゴリズム開発・研究 / SUBARU

SUBARUは、自動運転のアルゴリズム開発を担当するMLリサーチャーを募集している。SUBARU Labにて、機械学習リサーチャーとして活躍できる。自動運転の実現に不可欠な、最先端の認識アルゴリズムを創出するポジションだ。

業務内容は、自動運転に必要な各種アルゴリズムの研究・開発を担う。単なる既存技術の応用ではなく、文献調査やアルゴリズムの考案から、実環境での有効性実証まで一貫して携わり、世界にまだない新技術を創出することがミッションだ。

応募条件では、機械学習やコンピュータビジョン分野での研究経験、Pythonによるプログラミング経験、画像認識やデータ解析の知識などが求められている。一般的なソフトウェアエンジニアというより、AI研究者に近い人材を対象とした求人となっている。

勤務地は東京都渋谷区で、年収は550万〜1,000万円としている。

■自動運転システム開発 / 日野自動車

日野自動車は、自動運転システム開発部において、遠隔・管制システムの研究開発を担当するエンジニアを募集している。商用車向け自動運転技術の開発に携わるポジションである。
仕事内容は、遠隔・監視システムの研究開発リーダーとなって、レベル4自動運転を実現するための、システム要件定義から実用化までの全工程を担当する。

応募条件では、情報通信システム開発経験とインフラ連携システムの開発経験が必須。センター系SE経験、自動運転システムの開発経験、電気回路技術経験、そして英語力が歓迎される。

勤務地は東京都日野市で、年収は480万〜1,000万円としている。

■【まとめ】エンジニア採用がやはり多め

今回紹介した4件はいずれも、自動運転の実用化に関わるエンジニアを対象とした求人となっている。ソフトウェア開発、車両制御、システム設計、評価・検証など募集職種は多岐にわたるものの、いずれも製品開発や量産化を支える技術者を求めている点が共通している。

自動運転技術は実証実験だけでなく、実際の製品やサービスへと展開するフェーズに入っている。今回の求人からも、大手メーカー各社が継続的に開発体制を強化し、人材確保を進めている様子がうかがえる。

記事監修:下山 哲平
(株式会社ストロボ代表取締役社長/自動運転ラボ発行人)

大手デジタルマーケティングエージェンシーのアイレップにて取締役CSO(Chief Solutions Officer)として、SEO・コンテンツマーケティング等の事業開発に従事。JV設立やM&Aによる新規事業開発をリードし、在任時、年商100億から700億規模への急拡大を果たす。2016年、大手企業におけるデジタルトランスフォーメーション支援すべく、株式会社ストロボを設立し、設立5年でグループ6社へと拡大。2018年5月、自動車産業×デジタルトランスフォーメーションの一手として、自動運転領域メディア「自動運転ラボ」を立ち上げ、業界最大級のメディアに成長させる。講演実績も多く、早くもあらゆる自動運転系の技術や企業の最新情報が最も集まる存在に。(登壇情報
【著書】
自動運転&MaaSビジネス参入ガイド
“未来予測”による研究開発テーマ創出の仕方(共著)




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