
孫正義会長率いるソフトバンクグループが、ビジョンファンドを通じて早くから出資してきた自動運転スタートアップNuro(ニューロ)。その朗報がついに届いた。サンフランシスコに、3つ目のロボタクシーが走り出す日が近づいてきたのだ。Uber(ウーバー)とLucid(ルシッド)が組むNuroが、カリフォルニア州の規制当局から乗客を乗せた公道試験の許可を勝ち取った。
2026年5月8日、Nuroはカリフォルニア州公共事業委員会から「安全運転者同乗型自動運転パイロット許可(Drivered Pilot Permit)」を取得したと発表した。安全監視員を乗せた状態で、公道で乗客を運ぶパイロット試験ができる許可である。まだ有料の乗車は認められていない。それでも、2026年後半に目指すサンフランシスコ・ベイエリアでのロボタクシー商用サービスに向けて、法的な階段をまた一段のぼったことになる。
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■Nuro、ロボタクシー商用化へ
今回Nuroが取得したのは、カリフォルニア州公共事業委員会、いわゆるCPUCが交付する「安全運転者同乗型自動運転パイロット許可(Drivered Pilot Permit)」だ。安全監視員を運転席に乗せた状態で、公道で乗客を乗せたパイロット試験ができる許可である。ここで押さえておきたいのは、これが有料の乗車を認める許可ではないという点だ。無人での乗客輸送もまだ認められていない。
段階を整理するとわかりやすい。Nuroは4月にカリフォルニア州車両管理局から無人試験の許可を取得していた。今回はそこに、乗客を乗せたパイロットの許可が積み上がった。無人での走行試験と、人を乗せた試験。この2つがそろったことになる。両方の許可を持つのは、カリフォルニアで5社目だ。
残るステップは、無人かつ有料での運行を認める許可である。Nuroはこの先の段階を着実にのぼり、2026年後半にサンフランシスコ・ベイエリアでのロボタクシー商用サービス開始を目指している。今回の許可は、その商用化に向けた重要な一歩だ。自動運転タクシー市場での本格参戦に向け、Nuroは法的な準備を一つずつ整えている。規制の階段を一段ずつのぼる地道な作業こそ、ロボタクシー商用化の実態と言える。
今回の許可は有料化の一歩手前にすぎない。だが規制の階段を着実にのぼる地道さこそ商用化の本質だ。Waymo、Zooxに続く第3勢力の登場は、自動運転タクシー市場の競争を確実に押し上げる。
【参考】関連記事としては「米国 自動運転 「乗りたくない」がまさかの約6割 最新調査で」も参照。
■第3のサンフランシスコ・ロボタクシー
サンフランシスコは、いまや世界有数のロボタクシー激戦地だ。すでにWaymoが商用サービスを走らせ、アマゾン傘下のZooxも進出している。ここにNuroが加われば、ベイエリア第3のロボタクシーが誕生することになる。
ただ、Nuroの立ち位置は他社と少し違う。Nuroは自社でロボタクシーを運行する会社ではない。自動運転技術「Nuro Driver」を提供する技術パートナーだ。配車はUberアプリを通じて行われ、車両にはプレミアムEVであるLucid Gravityが使われる。高級電気自動車がロボタクシーになるという意外性も、このサービスの特徴と言える。
つまり、自社で完結するWaymoとは対照的に、Nuroの陣営は複数のプレイヤーによる分業で成り立っている。この違いが、ロボタクシー市場での戦い方にどう効いてくるか。注目すべきポイントだ。
Lucid(ルシッド)は高級EVメーカー
Lucidは米カリフォルニア州に拠点を置く高級EVメーカーだ。2007年に設立され、サウジアラビアの政府系ファンド(PIF)が筆頭株主として知られる。主力モデル「Lucid Air」は1回の充電で800km超の航続距離を誇り、テスラをも凌ぐ性能で注目を集めてきた。今回のUberとの提携では、高級SUV「Lucid Gravity」がロボタクシー車両に採用される。
【参考】関連記事としては「Uber、ロボタクシー車両にテスラ選ばず!弱小Lucidを採用」も参照。
■ソフトバンクが早くから出資した「Nuro」とは
Nuroは2016年に設立された、カリフォルニア州マウンテンビューに拠点を置く自動運転スタートアップだ。創業したのは、Googleの自動運転プロジェクト出身のエンジニア2人。技術への信頼は早くから高かった。
その信頼を象徴するのが、ソフトバンクの存在だ。2019年2月、ソフトバンク・ビジョンファンドはNuroに約9億4,000万ドルを出資した。当時まだ無名に近かったNuroにとって、これは大きな信任だった。孫正義氏が率いるソフトバンクが早い段階から目を付けていた企業、と言える。直近でも、2025年のシリーズE資金調達ではUberやNvidiaが出資に加わり、企業価値は60億ドルに達している。
もともとNuroは、ドミノ・ピザやクローガーと組んだ無人配送ロボで知られた会社だ。人を乗せない小型の配送車両から出発し、いまやその自動運転技術がロボタクシーの中核を担おうとしている。配送ロボの会社が、人を運ぶ最先端の技術提供者へと姿を変えた。その歩みは、自動運転業界の進化そのものを映している。
【参考】関連記事としては「米Uber150億円超を投下、「自動運転の巨大連合」の確立へ」も参照。
■ハーツが支える運行体制。「誰が車を管理するのか」
ロボタクシーを街に走らせるには、技術だけでは足りない。車を充電し、整備し、清掃し、車庫で管理する。この地道な運行業務を誰が担うのか。ここで登場するのがレンタカー大手のハーツだ。
ハーツは2026年4月末、新たにOro Mobilityという会社を立ち上げた。このOro Mobilityが、Uberのロボタクシーの日常運行を支える。充電、整備、修理、清掃、車庫の運営まで、フリート管理をまるごと引き受ける体制だ。サービスはベイエリアで2026年後半に始まり、2027年には拡大も検討されている。レンタカー会社が自動運転フリートの管理に活路を見出した、象徴的な動きと言える。
Uberの本気度も数字に表れている。UberはLucidの車両を少なくとも3万5,000台購入する計画で、これにはLucid GravityのほかLucidの中型車も含まれる。さらにUberはLucid株を11.5%保有する大株主だ。2026年4月に追加で2億ドルを投じ、Lucidへの投資総額は5億ドルに達した。これはサウジアラビアの政府系ファンドに次ぐ規模である。自動運転技術はNuro、車両はLucid、運行管理はハーツ、そして配車はUber。役割を分け合うこの座組みが、第3のロボタクシーを動かす土台だ。
【参考】関連記事としては「米レンタカー会社 ビジネスモデル崩壊か 自動運転タクシー用インフラ会社に変身」も参照。
■第3のロボタクシーは2026年後半に走り出すか
今回のCPUC許可は、有料サービスそのものの解禁ではない。あくまで乗客を乗せた試験を認める、商用化の一歩手前の段階だ。それでも、サンフランシスコにWaymo、Zooxに続く第3のロボタクシーが誕生する未来は、確実に近づいている。
孫正義氏のソフトバンクが早くから出資してきたNuro。その技術を核に、Lucidの高級EV、ハーツの運行力、Uberの配車網が結集する。残るは無人かつ有料での運行を認める許可だけだ。2026年後半の商用化という目標に向け、最後の階段をのぼれるか。
Waymoがリードしてきたサンフランシスコのロボタクシー市場に、UberとNuroの連合がどう食い込んでいくのか。自動運転タクシー市場の勢力図を塗り替えうるこの動きを、引き続き注目していきたい。













