中国のIT大手・百度(Baidu)は2022年3月1日までに、中国・深センの南山区で自動運転タクシー「Apollo Go」の試験運用を開始したことを発表した。
百度のロボットタクシーの展開は、北京、上海、広州、重慶、長沙、滄州に続き、深センが7番目の都市となる。日本で言えば、「東名阪」&「札仙広福」 の7都市ですでにサービスをスタートさせたようなスピード感だ。
深センはテンセントやファーフェイなど、多くの大手テック企業の本拠地を構えており、中国南部で最も人口密度が高い地域の1つだ。
■約50カ所でロボタクシーの呼び出しが可能
利用者はアプリ「Apollo Go」を通じて、約50カ所のステーションにロボットタクシーを呼び出すことができるという。都心の主要スポットを中心に、住宅街や商業地、文化エリアなど、利用ニーズが高い場所をカバーしている。
報道発表によれば、順次ステーション数を増やし、2022年末までにステーション数を300以上に拡大する計画だという。
■「2030年まで100都市」の現実味
百度は2019年から自動運転タクシーの実証実験を行っている。すでに一部サービスは商用展開されており、報道によれば、百度はApollo Goの事業を2025年までに中国65都市、2030年までには100都市まで拡大させるという目標を掲げているという。
ちなみに、百度は自動運転タクシーサービスで自社開発した「Apollo Moon」を使用していることで知られているが、このApollo Moonを完成させるコストは1台当たり48万元(約870万円)まで下がってきているという。
車両のコストが下がれば、より多くの車両をサービスに投入しやすくなる。そのため「2030年までに100都市」という目標は、十分に現実味がある数字と言える。
▼Apollo公式サイト
https://apollo.auto/
【参考】関連記事としては「レベル4自動運転車、「量産」は中国の独壇場か 百度も大量製造へ」も参照。