ウクライナが最近、農業用ドローンなどを開発する中国企業XAGから、農業散布用ドローンを100台購入していたことが明らかになった。
XAGがウクライナから発注を受けたのは、噴霧器を積んだ自律飛行型の農業用ドローンだ。農業用ドローンの単独発注としては「ウクライナ最大」になるという。
ロシアとの戦争で不透明感が増すウクライナ。小麦やトウモロコシの主要輸出国であるウクライナで、農業の近代化に向けた取り組みが進んでいることを感じさせる。
■ウクライナ農業の近代化の取り組みに打撃
2007年設立のXAGは、農業の自動化ソリューションや産業用無人機を手掛けている。広州に本社を置き、日本や韓国、米国、オーストラリアなどにも拠点を持つ。
今回ウクライナが購入したXAGの農業用ドローン100台のうち、約6割が新世代モデル「XAG V40 Agricultural Drone」だという。2022年2月22日時点の情報では、近日中に50機が引き渡され、残りの50機は数カ月以内に納入される予定だとされている。
ちなみにXAG製の農業用ドローンは、2021年からウクライナで導入されているという。小麦や大麦、トウモロコシ、菜種、ヒマワリなどの農産物の生産現場で、除草や施肥、害虫・病気の予防など、さまざまな用途でXAG製ドローンが活躍しているようだ。
しかしロシアとウクライナ情勢の悪化により、ウクライナの農業は深刻な影響をすでに受けている状況だ。そしてXAG製ドローンの納入が遅れれば、ウクライナ農業の近代化の取り組みに水を差されることになる。
▼XAG公式サイト
https://www.xa.com/jp
【参考】関連記事としては「まず無人ドローンの飛行実証に成功!住友商事、「空飛ぶクルマ」の実現見据える」も参照。