「自動運転の目」と呼ばれるLiDARを開発する米Aeva Technologies。すでにSPAC上場で市場デビューしているベンチャー企業だ。そのAevaのLiDARが、自動運転トラックを開発する中国系ベンチャーのPlus(智加科技)に大量提供されることになった。
自動運転業界のベンチャー企業がベンチャー企業に製品を提供するケースは、ベンチャー企業が大手企業に製品を採用するときよりは大々的に報じられない。しかし、PlusはAmazonからトラック1,000台分の自動運転システムの注文を受けるなど、注目度が高い企業であり、業界においても今回のトピックには注目が集まった。
■市場予想を大きく上回る売上高
Aevaは2017年に創業した。創業者は、Appleの自動運転プロジェクト「Titan」に携わっていた2人のエンジニアで、エネルギー効率が良くコンパクトなLiDARの開発に力を入れてきた。
すでにニューヨーク証券取引所において「AEVA」のティッカーシンボルで株式が売買されている。ちなみに2021年第3四半期の売上高は350万ドル(約4億円)で、決算前の市場予想の299万ドルを大きく上回る結果となり、決算発表を受けてAEVAの株価は上昇した。
Aevaは日本企業とのパートナーシップにも積極的だ。自動車用LiDARの生産では日本のデンソーと、工場の生産ライン用センサーの開発ではニコンとそれぞれパートナーシップを結んでいる。
【参考】関連記事としては「デンソー、米Aevaと次世代LiDARの実用化へ共同開発 自動運転向けに」も参照。
デンソー、米Aevaと次世代LiDARの実用化へ共同開発 自動運転向けに https://t.co/3mf0zlI2CK @jidountenlab #Aeva #LiDAR #自動運転 #Denso
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) February 2, 2021
■盛り上がる「ベンチャー経済圏」
そして冒頭触れた通り、今回LiDARの大量提供先となったPlusは、Amazonからトラック1,000台分の自動運転システムの注文を受けていることで知られる。AmazonからさらにPlusが注文を受けることができれば、AevaのLiDARもより多く必要とされていくはずだ。
ベンチャー同士で取引する「ベンチャー経済圏」が、特に自動運転業界で最近盛り上がっている。今後もAevaとPlusのパートナーシップといったニュースを、なるべく漏らさず報じていきたい。
▼Aeva公式サイト
https://www.aeva.ai/
【参考】関連記事としては「自動運転トラック、中国のスタートアップPlus.aiの驚異の実力」も参照。