タイヤにもAI搭載!? 凸凹が自動変形 自動運転向けに米グッドイヤー

未来の都市環境を想定



グッドイヤーが開発するAI搭載の球体型タイヤ「Eagle 360 Urban」=出典:グッドイヤー社プレスリリース

米大手タイヤメーカーのグッドイヤー(Goodyear)が手掛ける自動運転向けコンセプトタイヤ「Eagle 360 Urban」「IntelliGrip Urban」「CityCube」は、未来の都市環境における走行を想定しており、AI(人工知能)やIoT技術を搭載していることが特徴だ。

AI技術を採用した「Eagle 360 Urban」は、まずその形状にも目を引かれる。通常のドーナツ型ではなく球体型になっており、車両が真横に動くことをできるようにするなど360°自由自在に走行できることが特徴の一つとなっている。


タイヤ表面にはセンサ技術が搭載されている。センサが感知した路面や天候、気象の状況などのデータを基にAIがタイヤ表面の凹凸を自動的に形成させ、走行がより安全になる。

高性能なセンサー技術を採用した「IntelliGrip Urban」は、設置した路面や気象の状況をデータとして集め、電気自動車(EV)に搭載されるコンピューターシステムに送信。車両速度やブレーキ操作、ハンドル操作などを最適化し、エネルギー効率を向上させる。トヨタのコンセプトモデル「トヨタi-TRIL」向けに開発した「CityCube」は高性能なセンサー技術を採用し、路面状況をデータを変換し、先進衝突防止システムをアシストする。

■Mcityプロジェクトにも参画

同社は自動運転車の試験向けに作られた疑似的な街「Mcity(エムシティ)」(米ミシガン州)のプロジェクトにも参画し、これらインテリジェントタイヤの開発も加速させている。

出典:日本グッドイヤー社プレスリリース

【参考】Mcityは米国ミシガン大学が主導する官民研究機関の試験施設。日本の自動車教習所のようにさまざまな道路環境が用意されており、電気自動車(EV)や自動運転車両のテスト走行などに利用されている。詳しくは「Mcity公式サイト」も参照。



関連記事