自動運転向け「Pro AI」の正体 知られざる水面下の量産化

独ZFと米NVIDIAが共同開発


ZF ProAI=出典:ZF社プレスリリース

自動車部品大手の独ZF社と半導体大手の米NVIDIA(エヌビディア)社が共同開発したAI(人工知能)搭載の自動運転制御ユニット「ZF ProAI」が大きな注目を浴びている。すでに量産化が進められており、中国市場を中心に同製品を採用する動きが広がっている。

ZF ProAIは、エヌビディア社の車載AI向けプラットフォーム「DRIVE PX 2」に、ZF社の自動運転用AI「ProAI」を搭載したもので、ハードウェアとソフトウェアの双方がモジュラー形式になっており、自動運転のレベルに応じて拡張可能という。







自動運転レベル4(高度運転自動化)までのフル自動運転に対応している。2017年1月に米ラスベガスで開催された世界最大の見本市CES2017で発表して以来、水面下で量産化やさらなる開発、提携などを進めてきた。

両社は中国インターネット大手の百度(バイドゥ)社が進めるアポロ計画にも参加しており、中国市場向けの新たなビジネスモデルの創出を目指している。すでに中国の大手自動車メーカー奇瑞汽車(チェリー)社の自動運転レベル3(条件付き運転自動化)の車両にZF ProAIシステムが採用されている。

公道を走行するZFの車両=出典:ZF社プレスリリース
■中国・バイドゥも加わった3社でも開発

さらにZF社、エヌビディア社、バイドゥ社の3社は、ZF社の新しいProAI車コンピュータである「NVIDIA DRIVE Xavier」と、大量生産を目指すバイドゥ社の「Apollo Pilot」をベースにしたAI自律型車両プラットフォームの開発を発表している。NVIDIA DRIVE Xavierはわずか30ワットの電力を使用して1秒当たり30の深層学習(ディープラーニング)を実行でき、多くの異なるタイプのセンサにI/O(入出力)接続可能という。

この新しいXavierベースのProAIは、複数のカメラとライダー、レーダーからの入力を処理し、車両周囲の360度ビューを描画し、HDマップ上でその位置を特定し、トラフィックを介した安全な経路を見つけることができる。

ZF社の上級副社長Torsten Gollewski氏は「NVIDIA DRIVE Xavierをベースにした新しいProAIにアップグレードし、バイドゥ社のアポロパイロットを統合することができる。第2世代ZF ProAIはそれに応じてカスタマイズでき、実装可能なザビエルボードでスケールアップすることができた」と述べている。

ZF社、エヌビディア社とも自動車メーカーをはじめ関係各社との提携の動きを広げており、今後もシェアを拡大していく可能性が高い。







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