MS&ADインシュアランスグループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:金杉恭三)と群馬大学は2020年12月6日までに、無人自動運転移動サービスにおける非常時対応を見据え、自動運転車や管制システムのデータ連携による異常検知方法に関する特許を取得したと発表した。
あいおいニッセイ同和損害保険は群馬大学と2016年12月から共同研究を進めており、2019年3月には「次世代モビリティ事故・サービス研究室」を設置した。これまで無人自動運転移動サービスに関わる非常時の対応についての研究を進め、今回の特許の取得にこぎつけた。
あいおいニッセイ同和損害保険は、群馬大学発スタートアップの日本モビリティと共同で、管制システムと保険会社をつなぐ映像などのデータ連携システムを開発したことも発表している。システムを通じ、異常発生時には管制システムから保険会社へシームレスに映像データなどが送られ、スピーディーに現場救援やレッカー手配ができる仕組みだ。
すでにこうしたシステムは「無人移動サービス導入パッケージ」の1つとして実証実験への提供を始めたという。
■自動運転に関して積極的に取り組むあいおいニッセイ
あいおいニッセイ同和損害保険はこれまでも自動運転に関する取り組みを進めてきた。2020年7月には「タフ・つながるクルマの保険」において、自動運転モードで走行中の運転分保険料を無料にする国内初の自動車保険の開発について発表した。自動運転レベル3以上での走行を対象としている。
同年10月には、秋田県の道の駅「かみこあに」を拠点に運行する電磁誘導型の低速自動運転EV(電気自動車)に対し、保険の提供を開始した。走行範囲や最高時速が限定されることから事故リスクが低くなることを踏まえ、安価な保険料を実現したことが特徴だ。
このように、自動運転に関して積極的に取り組んでいるあいおいニッセイ同和損害保険。今後も自動運転社会の実現を下支えしようと模索する保険会社の試みに期待したい。
【参考】関連記事としては「自動運転中は保険料無料!あいおい、国内初の保険を10月から提供」「誘導型自動運転車に割引価格で保険提供!あいおいニッセイ同和損保が発表」も参照。