株式会社デンソー(本社:愛知県刈谷市/取締役社長:有馬浩二)と東京工業大学は2020年4月5日までに、組織的連携協定を締結して「デンソーモビリティ協働研究拠点」を設置したと発表した。
「デンソーモビリティ協働研究拠点」は、東工大の大岡山キャンパス内に専用スペースとして設置される。車両用部品の放熱技術に関する研究を深めつつ、電子や半導体など異なる専門分野の研究者とともに新しい研究テーマも創出していくという。
デンソーの持つ車載分野の製品開発での技術やノウハウと東工大の先端研究での学術的知見を活かし、共同研究に取り組む。研究成果を社会へ実装するため、他社とオープンイノベーションによる事業開発も目指す。
■共同研究講座も開設
また同日までに、デンソーグループの株式会社デンソーアイティーラボラトリ(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:岸本正志)も東京工業大学と連携や共同プロジェクトに関する協定書を締結し、東京工業大学情報理工学院に「DENSO IT LAB 認識・学習アルゴリズム共同研究講座」を設置したと発表した。
両者は報道発表で「デンソーITラボが持つ未来を見据えた自動運転・電動化・MaaSなどの技術と、東工大が持つ最先端の数理・計算機科学の技術を融合し、世界中の人々がワクワクする『未来のモビリティ』を実現するためのAI技術基盤を創出します」としている。
今回設置した共同研究講座は2020年4月1日から20203年3月31日まで設置される。
■【まとめ】産学連携ムードの高まりにも期待
今回の発表以前から、デンソーと東工大は車載コンピューターにおける熱マネジメント技術や実装技術など、多くの領域において共同研究を進めてきた。技術領域において、デンソーは「産」、東工大は「学」を代表する存在だ。今回の連携が日本の産学連携のムードをより高めていくことにつながっていきそうだ。
【参考】関連記事としては「デンソーの自動運転・LiDAR戦略まとめ 開発・提携状況を解説」も参照。