自動運転車、ドイツ人技術者が1980年代に開発 センサーやコンピュータ搭載 米メディア報道

高速道路で実験、時速90キロでも問題なく



1980年代にドイツ人科学者が自動運転車を開発していたらしい。その科学者の名前は「ディックマン」——。


米ニュースペディアpoliticoが報じたところによると、ディックマン氏は1970年代にまだ30代ながら宇宙科学技術の第一人者になり、頭角を現した。ディックマンは早くから「人間のような物の見方」を車に学ばせることの可能性を見抜き、ライフワークとして日夜研究に取り組んだという。今でいう「自動運転」の考え方だ。

しかし1980年代のコンピュータは1つの画像を分析するのに10分以上を要した。到底これでは自動運転車は実現しない。それをディックマン氏をプログラミング技術で解決しようとし、詳しい技術は明らかになっていないが、事実それをやってのけたようだ。

メルセデスのバンにコンピューターやセンサー、カメラを設置し、1986年にドイツ国内の大学構内で最初のテストが行われた。その後、開通前の高速道路で時速90キロで自動運転の実験を行い、成功させたという。この実験では万が一に備え、エンジニアが運転席に着席していたものの、走行は全てシステムによるものだったようだ。

先駆的な考え方はその時代にはあまり評価されないこともある。一方で数十年後を経て、人々がその先見性をやっと理解できるようになることもある。ディックマンの「自動運転」はまさにその象徴かもしれない。


【参考】自動運転構想については、米GMは80年前に既に持っていた。詳しくは「米GM、80年前に自動運転構想 消えたケーブル敷設案|自動運転ラボ 」も参照。



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