米インテル傘下のイスラエル企業モービルアイが、近くイタリア国内でAI(人工知能)を搭載した自動運転車の走行試験を開始することが2018年6月4日、イスラエルのニュースメディア「GLOBES」の報道などで明らかになった。欧州でモービルアイ社が自動運転車のテスト走行をすることを初と報じている海外メディアもある。
走行実験を実施するのは欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の本社があるイタリア北部トリノで、試走はFCAグループとも協力して進める。モービルアイの戦略的パートナーであるドイツ自動車メーカーBMWも参加する。
どのメーカーの車両が走行実験に使用されるかは明らかになっていないが、モービルアイ車はイスラエルでクライスラーが製造・販売する「クライスラー・パシフィカ」をテスト車両用に改造しており、トリノにおける走行実験にもこの車両が使われるとみられている。
モービルアイ社をめぐっては2018年5月、同社の自動運転技術を車両800万台に対して提供する契約を欧州の某自動車メーカーと結んだことが明らかになっている。既にイスラエル国内で自動運転車のテスト走行を進めており、自動運転技術の開発を急いでいる。
【参考】欧州の自動車メーカーとモービルアイの巨大契約については「米インテル、自動運転技術で800万台分の巨大契約獲得 欧州メーカーに提供へ|自動運転ラボ 」も参照。