ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区/代表取締役社長兼CEO:宮内 謙)は、RTK測位によって誤差数センチメートルの測位が可能なサービスを、全国で2019年11月末から法人向けに提供開始すると2019年6月3日までに発表した。高レベルな自動運転システム実現のためには正確な自車位置の測位が必要不可欠で、ソフトバンクの新サービスは要注目だ。
具体的には、ソフトバンクが「独自基準点」を設置し、受信した信号を基にして補正情報を作成し、ソフトバンクのモバイルネットワークによって自動運転車やドローンなどに配信する仕組みだ。補正情報の作成と配信は、このサービスのためにソフトバンクと高精度測位を手掛けるイネーブラー株式会社が共同で設立したALES株式会社が行う。
独自基準点は、ソフトバンクが持つ通信基地局を活用して全国3300箇所に設置するため、コストを抑えつつ誤差数センチメートルの測位が可能になる。日本全国の広い範囲に基準点を設置することで、基準点をまたぐ移動を行う際も高精度な測位を継続できるのも自動運転にとってはメリットが大きい。
■従来のサービスより安価に提供
また、高精度な測位情報を受信するための専用受信機を独自開発し、従来のサービスより安価に提供するという。自動運転システムに組み込む際のコスト増を抑えることができ、導入のハードルが下がって普及しやすくなるだろう。
同技術の実用化に向けた実証実験も2019年7月から順次開始される予定だ。トラクターやドローンなどを活用した農業や建設分野のほか、自動運転分野ではSBドライブ株式会社が自動運転バスなどの実証実験を行う。
【参考】SBドライブの取り組みについては「鳥取県八頭町に自動運転レベル3のバス!SBドライブの協力で実証実験」も参照。
ソフトバンクが協力!鳥取県八頭町に自動運転レベル3のバス…3月から実証実験実施へ https://t.co/4mvvaHyg9u @jidountenlab #自動運転 #実証実験 #鳥取県八頭町
— 自動運転ラボ (@jidountenlab) February 5, 2019