日本郵便、福島県で自動運転配送ロボの実証実験 ドライバー不足の課題に挑む

ZMPのCarriRo Deliなど使用



日本郵便株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:横山邦男)は2019年1月29日までに、自動運転による無人搬送の実証実験を福島県の南相馬市と浪江町で同月31日に実施すると発表した。無人配送には配送ロボット「CarriRo Deli(キャリロデリ)」と「YAPE」が使用される。


日本郵便は現在、無人配送ロボットを活用し、過疎地域への配送と物流業界が抱えるドライバー不足の解消を目指している。同社は2017年12月に南相馬市スポーツセンター内で配送ロボットを用いた実験を行なっており、今回は災害公営住宅と双葉自動車学校の協力を得て、より実際の運用に近い形での実験が行われる。

■ZMPとe-novia社の宅配ロボットを活用

CarriRo Deliは株式会社ZMP(本社:東京都文京区/代表取締役社長:谷口恒)が開発する宅配ロボットで、カメラやレーザーセンサーで周辺環境を認識し、最大時速6キロで走行することが可能だ。4G通信とWi-Fiによって遠隔地から監視、制御を行うこともできる。

宅配用ボックスは取り換え可能で、シンプルなワンボックスタイプや8ボックスタイプなどがあり、最大積載量は50キロとなっている。慶應義塾大学のSFC研究所のキャンパス内においても、ローソンと共同で宅配サービスの実証実験を予定している。

YAPEはイタリア企業のe-novia社が開発しているイタリア製の宅配ロボット。独占取扱権を獲得した株式会社Drone Future Aviation(本社:東京都渋谷区/代表取締役社長:波多野昌昭)より提供される。


Drone Future Aviation社は大型ドローンを用いたインフラ構築を目指しているスタートアップ企業。2018年2月に日本郵便が開催した新規事業創出プログラム「POST LOGITECH INNOVATION AWARD」に参加し、未来の物流インフラ構築へ向け配送ロボットの実証実験を行うと発表していた。


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